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世界を敵に回しても


✩意識しないほどの当たり前の日常


毎日毎日
お母さんはお父さんのことを考えていました

お父さんはお母さんの一部で
それがお母さんの生きがいにも
なっているように思います


お父さんが定年して
夫婦でゆっくりした時間を過ごす
そんな当たり前のような日常が
当たり前にくると思っていました

当たり前すぎて
意識もしていなかったかもしれません

若年性アルツハイマー型認知症と診断されてからは
一緒にいる時間は増えました
でも忘れていくお父さんを身近で見て
最初は現実を拒否したでしょう

受け止めきれず
なんでこうなるのかって

一度だけ、お母さんが
やっと二人でゆっくり老後を送れると思ったのに

とポロッと話したことがありました


お父さんの興奮状態が続き
グループホームの入居を進める時も
お父さんとお母さんを
離れ離れにすることが本当にいい事なのか

私も愛する人と離れ離れにされたら
どれだけ苦しいだろう
悲しいだろう
涙が止まらないだろう


私もそう思うから
余計にグループホーム入居を決める時
とても苦しかったです

夫婦共倒れの方が幸せなのではないか

子どもの立場から両親に思うこと
愛する人がいる立場から思うこと

何が正解で、何が間違いかはわからない

もう間違いはなくていい


✩ピンチはチャンス


ピンチの時こそラッキーだと思えたら
落ちるところまで落ちたら
上がってこれる

もう上しかないよ
上しか見えてない
上しか見ないんだ



いきなり昨日と違う状況になって
なんでこうなるのって
昨日までは上手くいっていたのに

急に崩れていく状況に
頭と心がついて行かない

それでも現状を受け入れて
進むしかない

希望は捨ててはいけない
理想も捨ててはいけない

状況がもっと悪くなるって想像したら
本当に悪くなってしまうから

思考は現実化します

だから嘘でもポジティブな思考をする

嘘は現実になるから

嘘から現実にすればいいから


今は両親は
なんだかんだ穏やかに暮らしています


老後、夫婦で暮らす夢は
叶ってるじゃないか


愛する人と一緒にいる
愛する人と家族になる

愛する人のそばで生涯を終える

色んなことがあるけれど
愛する人のためなら
力が湧いてくる

守りたいと思う

世界を敵に回しても
私だけは味方でいる


どんな姿になったとしても
愛する気持ちは変わらないんだ



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