認知症介護日記49 「僕がその立場になったら同じことができるようになるのだろうか?」

7月26日の夕方、僕と父はクーラーを効かせた車の中で祖母を待っていた。
まだ夕方5時なのに、晩御飯に出発しようとしていた。

僕たち3人が大好きないつもサービス精神がすごいあのお店。
ちなみに僕は前日に親友と行こうとしたが、食材がないと断られてしまった。
以前は知る人ぞ知る隠れた名店だったのに、最近は昼間にお客が多く、僕がよくいく夕方〜夜の時間帯には食材がなくなってしまうことが多い。

上記の理由があるため、僕と父は少しでも早くお店に着くため祖母の帰宅を車の中で見守っていたのだ。送迎車が我が家を去り、祖母が車が停まっている玄関付近に歩いて向かっている時、父が車を降りて祖母のところに歩いて向かう。僕は暑いので車内で待ちながらサイドミラーから2人の様子を眺めていると、父が祖母にちょっかいをかけているのが見えた。

父は祖母に対してよくちょっかいをかけるのだが、それの光景はまさに親子ならではのもの。いつも父が笑う時に祖母も「何がおかしいのか!」と言いながら笑っているのを見ていると、僕も以前は母親に同じようなことをしていたなと思ってしまう。

そんな微笑ましい光景を見ていると僕はこんなことを考えてしまう。
「父が今していることを僕も将来はするのかな?」

現在父は50代中盤、母は40代後半。2人とも趣味もあり、性格的や習慣的にも認知症になりそうなタイプではない、これは2人のことをよく知っている親友も同じ意見だ。でも、将来は誰にもわからない。もし2人とも、もしくはどっちかが認知症になったら、僕は今父が祖母に対してやっていることをできるだろうか、と、ふと考えさせられる1日だった。





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