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【英文法の小径】can/could〈助動詞〉その三

I could smell something burning.

話し手は、嗅覚によって(=能力を発揮して)ある異変に気づいた。これは、過去の特定の場面で「できた」ことを表している。このような場合はcould ではなく[was/were able to]を用いるのではなかったか?

実は、smell のような知覚を表す動詞については、特定の場面で「できた」ことを述べるのに[was/were able to]ではなく could を用いるほうが自然です。ただし、この場合「できた」という意味はほとんど失われていると言ってもいいでしょう。

I could understand almost everything she said.

知覚動詞の他に、understand, follow, remember; guess, tell なども同じように使います。

知覚動詞は通常、進行形で用いない。代わりに特にイギリス英語では、現在(=話をしている時点で)生じている知覚について述べるのに、can see, can hear などをよく用いる(現在形・その六)。今回の could は、知覚動詞などと共に使われる can の過去用法と言える(過去形・その四)。

それにしても、could という助動詞はなかなか面倒だ。

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