ドッグサロンのポジショニング
どうも、中村です!
うちの会社では、カフェやネイルサロン、ドッグサロンを運営しています。これらはすべて自社プロジェクトです。また、ホームページの制作やロゴデザインなど、制作業務も行っています。
私たちが行うデザイン制作の仕事は、お客様のビジネスの成果を上げるための手段であり、最後の最後に求められるのは成果一択です。
成果を出すためには、広告や情報発信、SEOなど様々な方法を正しく理解し、上手に使いこなすことが必要です。情報を理解することは比較的簡単かもしれませんが、それを実際に活かすのはまた別の話です。
本やYouTubeで学べることはたくさんありますが、それをただ伝えるだけではなく、自分たちの言葉でしっかりと説明できるようになることが重要です。なぜなら、ただの情報として伝える時には「多分」という言葉がついてしまうことがあるからです。
「これはこうだから、こうするんです」と自信を持って言えるようになるためには、自分たちで実際に試してみる必要があります。だから私たちは自社でいろいろな試みを行い、店舗運営を通じて日々新しいことに挑戦しています。
ドッグサロンのコンセプト
ドッグサロンの名前は「sora to kaze」です。
たいていのドッグサロンでは、初めての利用でも、予約をして指定された日時にお店に行くとすぐにトリミングが始まります。
でも、私たちのサロンはちょっと違います。
予約は同じようにしますが、初めて来店されたときはすぐにトリミングをしません。なぜなら、初めてのお客様にはカウンセリングを行い、その後、最低でも2週間空けてからトリミングを行うからです。(このカウンセリングは新規のお客様に限ります。)
この期間は、わんちゃんがサロンに慣れるための大切な時間です。特に怖がりやすい子は、2週間後でも無理をせず、少しずつ慣れてもらうようにしています。
他のトリミングサロンと違って、私たちのサロンでは広告やSNSから直接予約へ進むための道のりが長いので、マーケティングが難しいのです。ネイルサロンのように簡単に予約が取れるわけではないので、新規のお客様が予約ページを見て「初めてのトリミングがすぐにできない」と知ると、予約を途中でやめてしまうこともあります。
だからこそ、私たちのサロンのサービスは、本当にわんちゃんを大切に思うお客様に選ばれています。
なんでマーケッター泣かせのサービスにしたのか?
とはいえ、予約への道のりが遠いことはマーケッター泣かせのサービスです。
「なぜそんなサービスを始めたのか?」と思った人もいるかもしれません。
ドッグサロンを開くと決めた時、まず大事にしたいことを考えました。
僕は以前、ペット業界にいたので、見えない大変な部分をよく知っていました。特に、言葉を話せないわんちゃんたちが、ただの商品のように扱われている現状がありました。働く人も、このシステムの一部として大変な思いをしていました。
「これはおかしい、何とかしたい!」とは思っていましたが、その時の僕に術がありませんでした。
でも、「いつか強くなって業界に戻ったら、絶対に改善したい」と心に決めていました。そして、そのチャンスがやってきました。
ドッグサロンを開くにあたって、僕が考えたのは、このサロンを使う人とわんちゃんにどんな良い影響をもたらせたいかでした。結論は、わんちゃんの気持ちを理解してもらい、普通の毎日がどれだけ特別なものかを感じてほしいということでした。
これが、「特別な日常ではなく穏やかでずっと続く日常を」というコンセプトにつながりました。
スタッフもこの考えに共感して、サロンに集まってくれました。私たちは、「わんちゃんのことを最優先に考えるサロン」という共通の目標で、サービスの内容を具体的に決めました。
わんちゃんの気持ちを第一に考え、初めて会うわんちゃんにはすぐトリミングをしないという決断も、これらの流れから生まれたのです。
茨の道、だけどポジションは明確
「ポジショニング」という言葉をご存知でしょうか?これはマーケティングの用語で、自分の商品やサービスを他の商品と違うと思わせるための方法です。
例えば、ファミリーレストランのサイゼリアは「安い」というイメージを持たせることで、他のレストランとは違う位置に立っています。
この「安い」というポジションがあるために、「お金が少ないけど外食したい」と思ったときに、「サイゼリアに行こう」とすぐに思いつくんです。これでサイゼリアは選ばれやすくなります。
「○○と言えばあのお店」という風に人々の心に残ることが大切です。もしもその場所(ポジション)がすでに他のお店で埋まっていたら、別の特徴を見つけなくてはなりません。
近所のサロンを見てみると、それぞれが大切にしていることがあります。技術を売りにしているところや、笑顔になれるサービスを提供しているところもあります。その中でも、「わんちゃんファースト」と掲げたサロンはなかったので、私たちはそのポジションを選ぶことになります。
ただ、ポジションを決めただけではポジションをとったことにはなりません。繰り返し情報発信を行っていくことで、お客様の心の中に「あのお店はわんちゃんファーストのお店だ」となるように、刷り込んでいく必要があります。
問題はわんちゃんファーストという概念が地域の中で新しい概念である点で、多くの人は、初回からトリミングをやってもらえるものだと思っているので、そこは大きなハンデになることは間違いありません。
でも裏を返せば大きなアドバンテージなる可能性も秘めているのです。今は弱みかもしれないけど、それを強みに変えていきたい!と思っています。
それではまた!
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