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ついに犯人が明かされる、コミカライズ版「十角館の殺人」

Hello world,はーぼです。
雑誌「アフタヌーン」で連載されている綾辻行人氏のデビュー作「十角館の殺人」のコミカライズ(清原 紘 氏 作画)が、ついに犯人判明の時を迎えました。

小説と違いビジュアルがメインのコミックならではの心憎い演出で犯人を描いて、小説を読んだボクでも、あぁそういうふうにして犯人とわからせるんだ、と感心しました。

「十角館の殺人」は、この作品をもって日本の新本格ムーブメントは始まったと言える記念碑的名作です。

この作品のミソのひとつは、やはり犯人が誰なのか分かる場面でしょうか。
しかもそれは探偵の指摘によるものではなく、その場にいる登場人物誰一人として気づくことなく、神の視点でそれまでの連続殺人事件の成り行きを見ていた読者だけが知る驚愕の事実だということです。

叙述トリックとは異なる作者が読者にしかけたサプライズなのです。

と、これ以上書くとネタバレになりそうなので。

ただ、クリスティーの「そして誰もいなくなった」同様、この「十角館の殺人」も傑作ではあるものの、ボクの定義では広義のミステリーであり、犯人と探偵の知的ゲームをなによりも好む、ボクの嗜好からは少し外れてしまうのです。

狭義のミステリーにこだわった、「水車館の殺人」「迷路館の殺人」「時計館の殺人」のほうに、より親しみを感じてしまうのは、ボクの偏ったミステリー愛でしょうか^^;。

さて、犯人の正体が判明したので、いよいよ次回かその次くらいで、このコミカライズ「十角館の殺人」も完結になりそうです。

できれば後続の「館シリーズ」もコミカライズ化して欲しいものです。

原作と大きく違う点として、コミカライズ版ではある登場人物の設定を変えていますが、このキャラクター、結構いい味だしているので、この作品だけでお別れするのは、あまりにももったいないと思うのは、ボクだけでしょうか。

ではでは、本日はここまで。See you next time,はーぼでした。

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