伊藤コウ_忘日舎(通院中)

関心事:心身のリハビリ。整体。書物。音楽。人類の行く末。 仕事と暮らしぶり:介護。校正…

伊藤コウ_忘日舎(通院中)

関心事:心身のリハビリ。整体。書物。音楽。人類の行く末。 仕事と暮らしぶり:介護。校正。編集。勉強中。 方向:また場所をつくります。 趣味:料理作るのは好き(やる気があるときのみ)。

最近の記事

認知症ー「いま、ここ」で生きている人

今日8月24日は母の誕生日だ。90歳を迎えた。卒寿だ。おめでとう。 グループホームに入居したのが先月の7月13日。なんとかいいところに入居ができたから、安堵している。 彼女が認知症の診断を受けてから今年で5年目。そのかん、二人暮らしの生活は少しずつ変容していった。介護を経験したことがある人なら、この容易に言葉にできない、厳しく、かつ異様な困難さをきっとわかってくれるだろう。 私は介護と仕事で、心身ともに限界だった。それがどのようなものであったかは、このnote の最初に書

    • 緊急事態宣言下の誤植に思うこと

      (この文章は4年前のものです。ただ、どうしても記録として残したいと思い、振り返りを兼ねて下書きとしてひとまず書き記しておきます) 2020年4月からは営業時間を変えて、意気揚々と次の展開を目論んでいたのだったが、そうは問屋がおろさなかった。店で手を動かしながら、別のことをぼんやり考えてみたり、仕事を離れて、例えば散歩の途中で書き留めておきたいことが浮かぶことは、少なくない人が経験しているはずである。  いつの日付かは忘れてしまったのだが、この写真を記録として残しておきたい

      • 景色の見えかた おじさん考 その2 本を読むおじさん

        かれこれ20年以上も前のことだが、京王井の頭線永福町駅前のドトールで見かけた男性を思い出す。そのドトールは井の頭通りに面していて、道路の沿うように作られた細長いつくりだ。おじさんは、その通りを背にして、カウンターでいつも本を読んでいた。私は彼の、ちょうど真向かいの丸机に座ることが多かった。 このドトールにはお世話になった。私の数少ない正社員時代である。平日の朝はモーニングセットを食し、仕事へ出かけた。休日はどうしていたかといえば、まずは昼近くまで寝ていたと思う。独身でパート

        • 景色の見えかた おじさん考

          京王線の代田橋駅から歩いてすぐのところに、和田堀給水所という大正時代に作られた施設がある。その中に、配水池として活躍していた建物があって、その上部に塔のようなものがある。 私の実家のある最寄りの駅は、もう一つあるのだが、自分が営んでいた書店を閉じて以来、最近は代田橋駅をよく使うようになった。理由は、介護施設でのアルバイトのためだ。私は1年前からそこで週に3日ほどお手伝いしている。なぜ、どうして、どのようにそこで働いているのかについては、追って書くことがあるかもしれない。

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