『和ろうそくは、つなぐ』著者の大西暢夫さんご来店
愛知県岡崎市の松井本和蝋燭工房三代目和蝋燭職人松井規有(のりあき)さんを、写真家・映画監督の大西暢夫さんが、訪ねられました。
大西さんと松井さんの出会いは、地方自治関連の総合情報誌『ガバナンス』(ぎょうせい)の職人さんの連載の取材だそうです。そのときに松井さんから「蝋って、ハゼの木の実をしぼったものなんだよ」と差し出された"ふしぎなかたまり"をご覧になったのをきっかけに興味を持たれた大西さんは、長崎県島原市の製蝋所、本多木蝋工業所さんを、訪ねられたそうです。そちらからまた別の職人さんにつながり、職人さんのモノと仕事がつぎからつぎへとつながり、めぐっていく取材が、始まったそうです。そちらの様子は、写真絵本『和ろうそくは、つなぐ』(アリス館、2022年2月28日初版発行)でご覧いただけます。こちらの書籍には、松井さん(蝋を練っているところ、塗っているところと芯出し(頭切り:ろうそくを回転させながら、熱した包丁で溶かすように余分な蝋を切っていく)作業)と奥さまの文子(あやこ)さん(灯芯:和紙を筒状に巻いたものに灯芯草の髄を乾燥させたものをらせん状にまきつけた上から真綿をからめたもの づくり)のお仕事の様子や蝋のかたまり、灯芯、年輪のような和ろうそくの断面(伝統和ろうそくの証)、和ろうそくの炎の写真などが所載されています。
現在は、松井さんのお取引先のひとつ和歌山県海南市の吉田製蝋所さんを、ご取材だそうです。和歌山県発祥のブドウハゼ(和ろうそくの原料最高級品種)について、昭和30年ごろに枯死したとされていた原木が数年前りら創造芸術高等学校生たちによって発見されたことや吉田さんをはじめ、ブドウハゼに関連する、前述の高校や県林業試験場などのさまざまな取り組みについてなど貴重なお話をお聞きしました。6月に発売予定の書籍(職人さんのモノと仕事がつながり、めぐっていく文章の本)を、ご執筆中とのことで、この日にお話くださった内容を、詳しく読むことができるかもしれません。
大西さんは、オートバイで次のお約束先へ松井本和蠟燭工房さんを、後にされました。
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