見出し画像

結果、神興行!キックボクシングの意地、フライ級の価値、萩原京平の立ち位置が分かったRIZIN.34の感想レビュー

こんばんは。
本日、3月20日(日)に丸善インテックアリーナ大阪で
「湘南美容クリニック presents RIZIN.34」が開催されました。

キックボクシングの試合が多すぎるということで物議を醸し、直前にMMAカードが追加して何とか盛り上がるようにパッケージングされた大会という印象ですが、なんだかんだやっぱりメインが気になります。

萩原がドミネーター相手にどこまでやれるのか?
もしスカ勝ちするようなことがあれば、勢力図が変わってくる。

さらにフライ級の試合も3つ組まれており、トーナメント開催自体も踏まえての査定試合になりそう。

もちろんキックボクシングも内容次第では今後の存在意義が問われる大会になるかも。

果たして。

そんな中でまずはオープニングファイトです

OPENING FIGHT
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(60.0kg)
佐藤亮 vs. 駿

佐藤亮は現在、NJKFスーパーフェザー級では第3位、DEEP☆KICKスーパーフェザー級の第5位にランキングする技巧派ファイター。

駿は、現在はプロ15戦7勝8敗5KOで、DEEP☆KICK 60kg3位にランクインしており、倒すか倒されるかハッキリした試合が持ち味としている。

試合展開
序盤から駿が前に出てプレッシャーをかけ、佐藤もサークリングしながらローキックで自分のペースを掴もうとするも、駿の右ストレートが綺麗に入り、佐藤がグラついた所に追撃のラッシュをしかけダウン。そのままレフェリーストップ。
結果は、駿の1RKO勝ち

駿が勢いで持っていった!
オープニングファイトとしては最高ですね!
これはKO量産の大会になるか?

大会スタート

毎度楽しみの、オープニング映像。
テーマはRIZINナンバーシリーズがPRIDEの最後のナンバーシリーズである34に追いついたということ。

内容は当時のPRIDE34のOPのオマージュとして作られており、これまでのRIZINのダイジェストが流れる。いろいろあったなー。

「追い抜くよ、歩いて来た、歩いて行く」
毎回本当にいいOPです!

そして、高田キャプテンの『出てこいや!』コール!
PRIDEオマージュOPが終わってのコールは感慨深いですね。

選手入場も終わり、いよいよ、本戦スタートです!

第1試合
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(70.0kg)
蛇鬼将矢 vs. こうた

蛇鬼は、遮二無二に前に出てパンチを振るうファイトスタイルで、20年NKBウェルター級王者に輝く。

こうたは、これまでにNJKFスーパーウェルター級2位、WBCムエタイ日本統一Sウェルター級3位、DEEP☆KICK70kg級2位と実力は間違いないがあと一歩のところで勝てていない。

試合展開
こうたが序盤ローキックで攻めコーナーに詰めて、ラッシュで蛇鬼が倒れる。なんとか立ち上がり蛇鬼が強引に前に出て、打ち合いの展開に持っていきパンチでこうたがダウン。なんとか立ち上がるも追撃でダウンしレフェリーが試合を止める。
結果は、蛇鬼の1RTKO勝ち。

身長差12センチは正直厳しいと思ったし、最初かなり効いてたけど、蛇鬼が予想通りの打ち合いに持っていきましたね!
見た目もインパクトあるのでまた呼ばれそう。

第2試合
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(63.0kg)
山畑雄摩 vs. 小川翔

山畑はDEEP☆KICK 63kg王座決定トーナメントで王者となり、その後RISEに参戦にRIZINにも出場経験のある麻原将平に判定勝ちを収め連勝中。

小川はREBELS-MUAYTHAIライト級チャンピオン、蹴拳ムエタイスーパーライト級とWBCムエタイ日本ライト級で2冠を獲得、HOOST CUP日本スーパーライト級第2代王者と様々なタイトルを獲得し、その後はKNOCK OUT、RISEで活躍中。

試合展開
山畑がフットワークを使いながらジャブと膝蹴りでリズムを作り、小川が前蹴りとローキックを当て始め、小川がローキックでダウンを取る。山畑が立ち上がり、今度は小川がパンチでダウン。立ち上がり山畑が強引にパンチで攻め、一度効かせるも、小川のローキックで三度目のダウンを取られ試合ストップ。
結果は、小川翔の1R TKO勝ち

小川選手めちゃくちゃ強かった。冷静にローキックで攻めて、崩してパンチで仕留めるのは流石のキャリアだなと。
いやーこの試合はどっちが勝つにしても判定かなと思いましたが、これもまさかの1R決着。

第3試合
RIZIN MMAルール:5分 3R(63.0kg)
RYUKI vs. 山本歩夢

RYUKIは、18年8月のRIZINでキックボクサーとして直也と対戦し判定勝利を収め、RISEで中村寛に勝利するなど注目されたが、突然MMA転向を発表。転向後は1戦2敗とまだ寝技に課題が残るため打撃で活路を見出だせるか。

山本は、高校時代に柔道でインターハイで5位入賞という実績から、20年にMMAを始める。その後、20年12月にDEEPでプロデビューし、そこから3連勝。直近ではZST王者の関鉄矢に一本負けで初黒星となったがポテンシャルの高さを見せた。

マッチメイクとしてはRYUKIにとってはかなり厳しく、山本に勝って欲しいという運営サイドのメッセージが何となく見える。

試合展開
山本がタックルフェイントを混ぜながらパンチで攻める。RYUKIが組み付きコーナーに押し付けるもブレイク。山本がタックルに行くもRYUKIが切って打撃戦に。山本のパンチにRYUKIがカウンターの左ストレートを当てて山本がダウン。そこへRYUKIが追撃のサッカーボールでレフェリーストップ。
結果は、山本歩夢の1RTKO勝ち予想

まさかのRYUKIが打撃でKOするとは!!
山本のタックルにしっかり対応してたのが大きいと思う。
これは平本蓮とか試合やったら面白そう。

第4試合
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(53.0kg)
政所仁 vs. 佐藤執斗

政所は、18年11月にJ-NETWORKフライ級チャンピオンに輝き、RISEやKNOCK OUTなどで活躍中。直近ではRIZIN TRIGGER2ndでのKO勝ちし、これでまたRIZINにも3度出場し全て勝利している。

佐藤は、シュートボクシング、ムエタイ、REBELSで経験を積み、第7第SBバンタム級チャンピオンに輝く。しかし20年11月のRIZIN.25で政所仁に判定負けを喫し苦しい3連敗。再びRIZINのリングに戻るも、21年3月RIZIN.27ではドローとなり直近はなかなか思うような結果を出せていない。

試合展開
佐藤がローキックでリズムを作っていたところで、転倒。そこに政所の蹴りが後頭部に入り、一次試合中断。
結果、そのままノーコンテストで試合終了。

まさかのノーコンテスト。
佐藤はかなりペースを掴んでいただけに、これは可哀想。
TRIGGERあたりで再戦組まれそう。

第5試合
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(61.0kg)
笠原友希 vs. 元氣

笠原は、第16代現SB日本スーパーフェザー級王者。17年にプロデビュー。現在までに22戦20勝9KOと、圧倒的なレコードを残している。20年7月にRISEで那須川天心と対戦するも3ダウンで完敗。しかしそこから這い上がり5連勝中。

元氣は、空手をバックボーンに持ち、現在はMAキックの日本ライト級2位にランクされる大阪を代表するベテランファイター。どの試合も激闘型のため、派手な試合で地元大阪を盛り上げることはできるか。

試合展開
笠原が左ミドルとジャブで打撃をコツコツ当てる。元氣は近い距離でのパンチを当てるために踏み込んだところに、笠原の左右のフックで元氣がダウン。なんとか立ち上がり笠原が追撃し元氣の体勢が崩れたところに笠原の飛び膝が顎にヒットし失神KO。
結果は、笠原友希のKO勝ち

結構展開が単調で静かな試合になるかもと予想したが、そんなことなかった。この膝蹴りは衝撃でした。

第6試合
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(70.0kg)
憂也 vs. 洋輔YAMATO

憂也は高校時代はK-1甲子園で経験を積み、10年にK-1甲子園で準優勝すると、同年にDEEP☆KICKでプロデビュー。その後順調にキャリアを重ね、これまでにRISE、SHOOT BOXING、新日本キックなどのリングで活躍し、36戦22勝を挙げている。RIZINに2度出場し、ともにKO勝ちでその破壊力を見せつけた。

YAMATOは、学生時代は不良として過ごし、少年院に入ることになるが、出院後にキックボクサーを目指しプロの道へ。20年にNJKFウェルター級のベルトを奪取し今回の初RIZIN出場の切符を手に入れた。

憂也はかなり評価が高い選手。今後更に化けるのでは?とも思うので逆にここはしっかりKOで勝ってもらいたい試合。

試合展開
お互い左右のローとミドルの蹴り合いからスタートし、徐々に憂也がプレッシャーをかけて、YAMATOをリング端まで追い詰める。YAMATOもジャブが入るようになるが、憂也のミドルと膝蹴りなど多彩な攻撃に翻弄される。
2R憂也のハイキックでYAMATOがグラつき、憂也の追撃の左フックでダウン。YAMATOが何とか立ち上がりカーフキックで打開を図るも、憂也が前蹴りからのストレートで打ち抜き2回目のダウン。なんとか立ち上がるも追撃されレフェリーストップ。
結果は、憂也の2R TKO勝ち

プレッシャーがある中でもしっかり勝ち切れるの凄いですね。
ここまで、キックボクシングはノーコンテスト以外は全て完全決着。素晴らしい。

第7試合
RIZIN MMAルール:5分 3R(60.0kg)
福田龍彌 vs. NavE

福田は、第7代修斗世界フライ級王者になるも平良達郎に一本負けし王座陥落。そこからDEEPに参戦すると、DEEPフライ級王者の神龍誠に僅差の判定負け。続く22年2月にRIZINでは2戦2勝2KOの伊藤裕樹をTKOで破り、試合から1ヶ月スパンでRIZINに出ることに。

NavEは、キャリア10年を誇るGLADIATOR現フライ級王者。18年9月に王者になり、そこから一度の判定負けを挟むがそれ以外は負け無しで直近連勝中。試合がない時はグラップリングマッチに出るなど勢力的に活動を続けるベテランファイター。

両者とも、とうとうRIZIN初参戦かという感じです!
実力者同士の戦い。フライ級トーナメントの査定試合の1つ目とも言える

試合展開
お互い様子見の中、福田の左ストレートからの右フックがNavEの顎を捉え失神。
結果は、福田龍彌の1R KO勝ち

ファーストコンタクトでの決着。福田選手めっちゃ強いですね。
苦労人がようやく大舞台で日の目を浴びたって感じ。試合後のマイクがめっちゃ好きでした!

第8試合
RIZIN MMAルール:5分 3R(57.0kg)
竿本樹生 vs. 宇田悠斗

竿本は、第4代ZSTフライ級王者のBRAVE GYMの期待のエース。直近はRIZIN TRIGGER1stでGRACHAN王者の松場貴志に僅差の判定勝ちで現在13連勝中でRIZINでも3連勝。3年間負けなし。

宇田は、19年4月のデビューから3連続KO一本勝利を挙げるなどして、19年修斗フライ級新人王を獲得。そこから修斗で1つの引き分けを挟み3連勝しデビューから無敗で現在修斗フライ級1位の若手注目ファイター。

フライ級グランプリ査定試合2つ目。

試合展開
1R早々に竿本が飛び込んで組み付く形になり、宇田が竿本をコーナー際で倒す。竿本が下から腕を狙い宇田も膝を打って抵抗する。竿本がに足に狙いを切り替えそのまま立ち上がりバックを狙う。そこからはコーナー際の攻防。宇田がテイクダウンし竿本がまた腕を取るも1R終了。
2Rお互い様子見で、交錯したところにバッティングで試合中断。再開後、宇田がテイクダウンするも下から竿本が攻めそのまま3Rへ。
3Rも早々に宇田が竿本のバッグを取るもコーナーで入れ代わり竿本が上を取る。立ち上がるも竿本がトップをコントロールし試合終了。
結果は、2-1で竿本樹生の判定勝ち

2-1は実に最近の竿本らしい。これで14連勝。接戦で勝てるのはやっぱり、すごいっすね。でも竿本からテイクダウンとれる宇田もかなり強いと思ったのでまた見たい。竿本は福田とやったらどうなるか見てみたい。

第9試合
RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)
アラン“ヒロ”ヤマニハ vs. 手塚基伸

ヤマニハは、ボンサイ柔術所属ではあるものの力強い打撃も得意とし、PANCRASEを主戦場とし春日井寒天たけしなどの強敵を破りバンタム級1位にまで登りつめた。そしてバンタム級トーナメントに出場し一回戦で倉本一真に完勝するも2回戦で朝倉海に敗れ、今回はそこからの再起戦。

手塚はUFC経験もある超ベテラン。様々な団体を渡り歩きしのぎを削り、昨年の12月にはRIZINで金太郎と熱戦を演じた伊藤空也の持つGRACHANバンタム級タイトルへ挑戦すると1R52秒腕十字による一本勝ちで王座奪取に成功し、現在6連勝と勢いに乗っている。

両者は再戦で、2014年9月のHEATで手塚がヤマニハを肩固めに極め、一本勝ちしている。ヤマニハがボンサイ柔術家として寝技でやり返すか、それとも手塚が実力の差を見せつけ跳ね返すか。グラップラー同士だと意外に打撃勝負になる気がしますね。

試合展開
ヤマニハが飛び込んで組み付き手塚のバッグに回る。そこからグラウンドコントロールしパウンドで削る。
2Rヤマニハのパンチを貰い手塚がグラついたところをコーナーに倒して肘で追撃。そこからヤマニハがトップキープし膝蹴りを打ち怯んだところをバックを取りリアネイキッドチョークで手塚がタップアウト。
結果は、アラン“ヒロ”ヤマニハが一本勝ち

思ったより組み力に差があったのが驚いた。ヤマニハめっちゃ強い!
2Rの打撃で勝負ありという感じでしたね。これはまたバンタム級のトップどころと見たい。

第10試合
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(61.0kg)
大雅 vs. 髙橋亮

大雅は、K-1WORLD GPスーパー・フェザー級タイトルマッチで第3代王者に輝いた。そこからRIZINに移籍してくるも、思うように戦績が奮わず、そこからRISEに参戦してからは中村寛に判定負けするも、その後に梅野源治に完勝し、本来の強さが戻ってきた。

高橋は現在までに30戦21勝7敗2分9KOという戦績で、19年6月にNKBバンタム級とフェザー級のタイトルも獲得している。そしてRIZIN29のキックトーナメントに抜擢されるも1R早々に白鳥大珠にKO負けを喫して、今回がRIZIN復帰戦となる。

休憩前の試合に再びキックを持ってくるあたり、RIZIN側からキックの試合で盛り上げられるのか?というメッセージを突きつけられてる感じがした。

試合展開
大雅が1Rからプレッシャーをかけて徐々にパンチの距離になり、高橋を追い詰めるが大雅の態勢が崩れたところに高橋のハイキックがあたりダウン。立ち上がり1R終了。
2R高橋が大雅のパンチをうまく躱しながら、ミドルを当て自分のペースを掴かむ。大雅は思うように攻められないまま2R終了。
3R、後がない大雅が強引に前に出て、終盤にパンチを当ててダウンを奪う。高橋は立ち上がるも足を負傷し大雅の猛攻を受けるもなんとか凌いで試合終了。
結果は、1-0で大雅につくもドロー。

大雅は1Rの凡ミスがなければなー。
それでも後半追い上げるのは流石だと思った。休憩前としても盛り上がってよかったと思う。

第11試合
RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)
大原樹理 vs. アキラ

大原は現DEEPライト級王者で約10年のキャリアで47戦している鉄人ファイター。20年9月のRIZINに初出場では矢地祐介に判定勝ち。その後もDEEPでベテラン北岡悟、連勝中の大木良太、ZST王者・小金翔を破り再び参戦したRIZIN32では渡慶次幸平を1RTKOし現在6連勝中。

アキラは五味隆典の一番弟子であり、現在はPANCRASEで活躍中。元フェザー級王者の田村一聖や元修斗世界ライト級王者の松本光史にKO勝利し、RIZINに参戦。RIZIN31で阿部大治に一本勝ち、TRIGGER2ndでボンサイ所属の鈴木琢仁に判定勝ちで4連勝中。

これはめちゃくちゃ見たかったカード!!
結構勝負論ありそうな試合で、打撃だけなら大原が有利で、テイクダウン混ぜられればアキラに勝機が見えてくるって感じ。
自分の応援コードは大原樹理にしました。

試合展開
1R大原のハイキックの打ち終わりにアキラが距離をつめて組み付きテイクダウン。大原も立ち上がるが再度テイクダウンされる。終盤にアキラの上からのパウンドで1R終了。
2Rもアキラがテイクダウンをして、大原が立ち上がる展開。大原のパンチと膝蹴りを何度か当てるもアキラが組み付きコーナー際の攻防がつづき3Rへ。
3R大原がパンチと膝蹴りで打撃をあて、アキラが嫌がり組み付く。離れてミドルを打つも蹴り足を掴まれ再度組み付かれそのまま試合終了。
結果は、2-1で大原樹里の判定勝ち。

まさかの判定スコアまで当たりました!
応援コードも大原樹理だったのでめちゃ嬉しかった。テイクダウンはされたけど、3Rの攻める姿勢が評価されたのかな。逆にアキラは逃げる感じが見え見えだったのが印象良くなかった気がする。
大原は次戦誰と戦うのか気になりますね。ベイノアとか面白そうだけど。

第12試合
RIZIN MMAルール:5分 3R(57.0kg)
北方大地 vs. 村元友太郎

北方は、RIZIN初出場で階級をフライに上げて竿本樹生と対戦するも判定負け。続いての参戦となったRIZIN29の大阪大会で中村優作と試合予定だったが自身の体調不良で試合が流れ、その後2021年12月に行われたPANCRASEのストロー級タイトルマッチでベルトを防衛して今回RIZIN&大阪に凱旋となる。

村元は、RIZIN初参戦で征矢貴に敗れ、そこからDEEPに戻り活躍後に、RIZIN27で山本聖悟に1RKO勝ちでRIZIN再起戦を飾る。続くRIZIN32で砂辺光久との試合が組まれたが村元の怪我により流れてしまい、そこからの仕切り直しの一戦。

共通点が意外と多い二人で、お互いストロー級からフライ級に上げてきており、更にRIZINで試合が流れたもの同士の一戦。ここはスカ勝ちしてアピールしたいところだが、結構接戦になってドロドロの試合になりそうな予感。

試合展開
様子見の中、村本が飛び込みながらのパンチで組み付きコーナーに押し付ける。ブレイクとなりスタンドへ。北方が体勢を崩したところに村本がテイクダウン狙うも逆に上を取られる。
2R村本の飛び込んでのパンチが当たるも、北方もアッパーとフックを返す。近い距離になり北方が村本に組み付きテイクダウンに成功しトップキープ。北方がマウントからバックコントロールし3Rへ。
3Rも北方がテイクダウンを仕掛け、それを村本が返してバックを取る。しかし北方もギロチンを仕掛けて打開を図る。最後は立上りお互いパンチを振り合い試合終了。
結果は、3-0で北方大地の判定勝ち予想。

なかなかしんどい試合でしたね。北方は村本の打撃を結構被弾したイメージでしたが、テイクダウンや、グラウンド能力で自分のペースにしたのは流石でした。ただ、やっぱり塩試合でしたね。

第13試合
RIZIN MMAルール:5分 3R(77.0kg)
ストラッサー起一 vs. 阿部大治

ストラッサーは国内ウェルター級最強の呼び声もある選手で、12年にHEATウェルター級王座になるとそこからUFCデビューを果たしパフォーマス・オブ・ザ・ナイトを獲得するなど、ウェルター級戦線で活躍。そのUFCから離脱し、RIZIN2戦2勝した後、Bellatorに戦いの場を移すも2連敗。そこからなかなか試合が組まれず、約2年振りにRIZINTRIGGERに出場しGRACHAN王者・川中浩三から1R一本勝ち。今回も圧倒的な実力を見せることはできるか。

阿部はパンクラスで連勝を重ね11代 PANCRASEウェルター級王者に輝く。その後、UFC、ONEに参戦するも連敗が続き、日本へ戻りDEEPに参戦。そこから再び連勝を重ねDEEPウェルター級暫定王者にとなった。その後RIZIN初出場もライト級でアキラに一本負けを喫し、今回は適正階級のウェルターでのRIZIN再起戦。

実力差はかなりあるのでストラッサーがまた肩固めで勝ちそうな気がする。

試合展開
序盤はお互い打撃戦で阿部のフックでストラッサーのカウンターがダウンするもうまくリカバリーしてガードポジションに。ストラッサーのパンチがあたり組み付くも投げられ下に。
ロープに引掛かりスタンドに。阿部のパンチを貰いきかされたストラッサーが再度テイクダウンするも返される。
2Rも阿部の打撃を貰い、ストラッサーが組み付くも離れてスタンドに。ストラッサーのパンチがあたりテイクダウン成功。マウントでパンチを打ち込むも最後は上下が入れ代わり3Rへ。
3R阿部がテイクダウンしパンチと膝を打ち込む。立ち上がっても再度阿部にテイクダウンされストラッサーは動けず試合終了。
結果は、3-0で阿部大治の判定勝ち

1Rのパンチで勝負あったと言う感じ。ストラッサーは2Rに極めることができればよかったが、かなり消耗していたみたいですね。
阿部は打撃も強いし、組みも柔道ベースなので、改めてウェルターだとめっちゃ強いなと思いました。
ウェルター級については早く中村K太郎やマルキーニョや海外選手が参戦してきてほしい。

第14試合
RIZIN MMAルール:5分 3R(68.0kg)
中村大介 vs. 山本空良

山本は、元UFC-Jミドル級王者の山本喧一の次男で小学生の頃から総合格闘技を始めたネイティブ世代。昨年Fighting NEXUS初代フェザー級王者に輝いた。そしてRIZIN初出場のTRIGGER1stで鈴木千裕に判定負けし、再起戦となったTRIGGER2ndで新居すぐる
に衝撃1RTKO勝ち。ノーダメージとのことでショートスパンで念願のナンバーシリーズ出場となった。

中村はDEEP、PRIDE武士道、HERO'S、DREAMで活躍していたが16年に一度MMAから離れる。しかし20年9月のDEEPで約4年振りにMMAに復帰し21年2月にはフェザー級王者の牛久絢太郎を膝蹴りでKO勝ち。7月にはタイトルを賭けて牛久と再戦したが惜しくも判定負け。そこからRIZINに参戦し新居すくるに一本勝ち。今年の2/26にはDEEP106で小見川道大の引退マッチの相手に選ばれ見事3R一本勝ち。そして今回は急遽2週間前の緊急オファーでの参戦となる。

RIZINで新居すぐるを破ったもの同士の戦いでもあります。山本空良の父である山本喧一は、中村が憧れるUWFの選手。その息子との対戦となると感慨深い一戦です。やっぱり実力差はかなりあるので、中村が伝家の宝刀で一本勝ちすると思います。

試合展開
1R中村がローキックとジャブでプレッシャーをかけ、山本も近い距離になったときにフックとカーフキックで返す。中村の蹴りがローブローに入ってしまい中断。再開して終盤に中村がテイクダウンするも山本が下から腕を取るが時間が足りず1R終了。
2R中村がバランスを崩し倒れたところに山本が追撃するも逆に中村が腕を取りスクランブルになり、腕を取る。しかし山本がうまく対処してスタンドに。そこからはお互い牽制しあい3Rへ。
3R山本が前に出るも中村に組み付かれ、コーナー際での攻防が続き、山本が引き込む。腕を取ろうにもお互い取り切れず試合終了。
結果は、2-1で山本空良の判定勝ち

手数があった山本に評価されたのか。スクランブルで中村大介に一本取られずしっかり防いだのもデカい。山本にとってかなりいい経験になったと思う。解説席の高田さんが満足そうで何よりでした。

第15試合
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(61.0kg)
皇治 vs. 梅野源治

皇治は、K-1からRIZIN参戦後、那須川天心、五味隆典に敗れ、昨年6月の大阪大会でキックトーナメントに参戦するも一回戦の梅野源治戦はバッティングでノーコンテスト。決勝も白鳥大珠に敗れ優勝を逃した。背水の陣で挑んだRIZIN32沖縄大会で総合格闘家の祖根寿麻に判定勝ちをするも、続く大晦日大会でYA-MANに判定負けを喫し、冬眠宣言。そして急転直下の大阪参戦となった。

梅野、16年10月にはラジャダムナンスタジアムのライト級タイトル王者となり以降はRISEで活躍し、その後RIZIN初参戦となった21年6月のRIZIN.29大阪大会でRIZIN KICKワンナイトトーナメントに参戦。一回戦で皇治と対戦するも、バッティングを受け続行不可能となったため試合はノーコンテストに。その後再起戦でRISEで大雅と戦うも完封負けを喫し、自身は3戦勝ち星が無い状態のため、今回因縁の相手を倒して再起戦を飾りたい。

皇治は正直もうRIZINでもやれることやったと思ったら、そういえばこのカードがまだ消化不良でしたね。どう転ぶにしても今回はスッキリした決着をみたいですね。

試合展開
お互いローキックの蹴り合いから入り、梅野は前蹴りと膝に対して皇治は左ボディを当てる。
2R梅野ジャブを当てはじめ、皇治は左ミドルと左右のボディを的確に当てる。
3Rも皇治がどんどん前に出て、皇治の左フックが梅野の側頭部に当たり尻もちをつくがノーダウンとなる。それ以降は梅野はミドルとローを打ち、皇治も変わらず前にでてパンチを振るが、両者決定打を与えることができず試合終了。
結果は、3-0で皇治の判定勝ち予想

梅野は結果に不満爆発でしたが、正直どっちも決定打に欠けたので、なんとも。皇治はマイクで6月の天心vs武尊の大会で芦澤やレオナ・ペタスなどトーナメントを打診してたが、あまりテンションは上がりませんね。

第16試合
RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)
弥益ドミネーター聡志 vs. 萩原京平

ドミネーターは、芦田崇宏に勝利しDEEPフェザー級チャンピオンに輝く。初防衛戦ではDJ.taikiにKO勝ちで初防衛をするも、次戦の牛久絢太郎戦では僅差の判定負けで王座陥落。そして20年大晦日のRIZIN.26で朝倉未来の対戦相手に選ばれ注目を浴びるも1R朝倉にKO負けとなった。RIZIN.28東京ドーム大会ではMMAデビュー戦の“ブラックパンサー”ベイノアに判定の末、2-1でRIZIN初勝利をつかみ、今回以前より対戦要求されていた萩原との試合でメインに抜擢された。

萩原は、地元大阪のアマチュア大会や地下格闘技でキャリアを重ねて、白川陸斗の対戦相手としてRIZINに出場し、そこから4大会連続参戦。そこで平本蓮にTKO勝ち。 その後約10ヵ月ぶりに以前から対戦要求していた朝倉とLANDMARKのメインで戦うもテイクダウンで漬けられ無念の判定負け。再起戦となったTRIGGER1stで昇侍、大晦日で怪物くんこと鈴木博昭とのガンギマリMMA戦に勝利し、今回は地元大阪でとうとうナンバーシリーズのメインにまで登りつめた。

ドミネーターは今回RIZIN3戦目にして初のフェザー級ウェイトでの戦いなので、本来の動きが見れるのか楽しみです。
萩原は、直近では昇侍、怪物くんに勝利し確実に力を付けてきているが、これまでRIZINでは芦田と朝倉未来と国内チャンピオンクラスには軒並み跳ね返されているので、ここでドミネーターに勝って萩原がスター選手になれるか試される。また試合内容によっては現在の立ち位置がハッキリしますね。

試合展開
1R早々に萩原の回し蹴りが当たりドミーネーターが後ろに倒れ、すかさず萩原が飛び蹴りし、ドミネーターも組み付くが、結局離れてスタンドの展開に。萩原のパンチに合わせてドミネーターがカウンターのタックルを合わせてテイクダウンし、バックを取る。そこからキムラロックの作りから引き込んで三角絞めを作り、そのまま腕を伸ばして萩原がタップアウト。
結果は、弥益ドミネーター聡志の1R 一本勝ち

ドミネーター勝ったぁぁああ!!!!
やはり国内MMA団体の王者クラスは強い。勝敗予想では萩原の2R TKO勝ちだったのですが、個人的にはドミネーターを応援していたのでめちゃくちゃ嬉しかった。
これでフェザー級はさらに盛り上がりますね!

ちなみに勝敗予想結果はこんな感じ。

勝敗予想は9/16(ノーコンテスト除く)が的中。
勝ち方は、5/9が的中。
大原樹理が当たったのが嬉しかったのと、ドミネーターは予想外れましたが、勝ってめちゃくちゃ嬉しかった!
いい意味で、予想を裏切ってくれた試合が多くて良かったです。

■結果、神興行!キックボクシングの意地、フライ級の価値、萩原京平の立ち位置が分かった。

今大会に関しては、
キックボクシングの試合は盛り上がるのか。
逆にMMAの試合が判定が続く可能性もある。
萩原京平の実力は如何ほどのものなのか。
など気になる点が多かった。

しかし結論は、めちゃくちゃ面白い大会でした!

まずはその一番の要因としては、前半戦のキックボクシングの試合が全て完全決着で終わり(一試合ノーコンテストはあったが)、ダレることなく進んだことがデカいですね。
ほぼ1RKOだったので、やっぱりオープニングファイトで盛り上げてくれたのはデカかったです!

散々叩かれていたキックボクシング選手たちの意地を感じました。

これだけ沸かせられるんどぞ!と。

逆に、フライ級に関してはやや不安要素が。
福田選手は1RにKO勝ちしてその強さを証明したが、残り2試合(竿本vs宇田、北方vs村本)が、難しい判定プラス、塩分多めの試合だったため、これでトーナメントやる必要あるのかな?とは思いました。
それよりは、普通に福田vs竿本が見たい気がします。

そしてメインの弥益ドミネーター聡志vs萩原京平では、ドミネーターが完全にドミネート!!
これによって、萩原京平の立ち位置がハッキリしましたね。
芦田にも負けているので、国内チャンピオンクラスにはまだ壁があり、そこから格が少し落ちるストライカーなら太刀打ちできるレベル。

RIZINで言うと、一度勝っている白川陸斗や、先日平本蓮に勝った鈴木千裕あたりの立ち位置。
相性的にわからないが、鈴木千裕に負けているが今回中村大介に僅差で勝った山本空良もここら辺に入るかな。

とはいえ、ナンバーシリーズのスタートとしてはかなり収穫の多い大会だったと思います!

そして4月はTRIGGER3rdとRIZIN35もあるので見逃せない。

楽しみがつきませんね!

そんなわけで、今回の感想レビューはこの辺で。

選手、関係者のみなさん、本当にお疲れ様でした。

ではでは、おやすみなさい!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?