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一人で立ちたいのに、おんぶしてくれる人間が現れたらきっとすがってしまう。

わたしの理解なんてわたし以上にはあり得ない。
わたしの気持ちの行き場をわたしは見つけてあげることができない。

一つ一つハードルを乗り越えている中で、
蹴り飛ばしてしまう者に憧れを抱く。

いつも誰かの背中を眺めて「ああなれたらよかったのに」と。
自分の足元を濡らして声を殺すことを覚えてしまった。

わたしの場所をわたしが提供できればいいのにと、
それなりに歩いてきた道を他人に晒され指を刺される痛みを、
背負い続けるには、休憩が必要だよ。

これはルーティーン。
正常に生きるための整えの時間が、今日もやってきた。

ーー

複雑なノイズが何層にも重なって、束になってやってくる
耳を塞ごうも抗えない性(さが)のような何かがわたしの衝動にやってくる。

”そういうもの”と思うたびに何かを諦めている。

ネガティブの何がいけないのだ。
口下手の何が気に食わないのだ。
面白くない人間は隣にいてはダメなのか。

優秀でないとこの世では評価されない。
賢くないとこの世は渡ってはいけない。

誰かに評価され続けるたびに、まるで自身を否定されているみたいだった。

少し足に力を入れて歩こうとした。
頑張れる気がして、頑張ろうと思って、前を向きたくて、
それでも、少しの強風にバランスを崩される。
もう一度立ち上がろうには擦り傷は痛むし疲弊する。

誰かに、おんぶされたくなる夜がある。

自分を誰が愛すのだろう。
自分でさえ愛ししきれていないのに。
誰かにすがりたくて愛を欲する孤児のようだ。

ーー

いつかの孤独はいつも通りの孤独になった。
肥大した孤独とは折り合いをつけて、わたしらしさを思い出した。

それでも、
定期的なソレにはコントロールを持っていかれる。

不安定で欲張りで臆病、
完璧を求めている不完全な人間である。

擬態しなければ息もできない
心臓の痛みに強度があるならわたしは最強度だった。
それもそろそろ限界そう。きしきしと音を立ててその時を警告している。

光で溢れていたと思っていたのに、
いつの間にか身体中の隙間から漏れ出していった。
わたしに落とす影は濃ゆさを増すばかりで、涙では調和できそうにない。

争う体力さえも奪われていく。
生命力はきっとここからくるのだろうな。
今は、活力とは遠慮したい。

歳を重ねるたびに、競争社会への不出来っぷりを実感する。
周りと同じようになぜ生きられないのかと常々考える。
社会に一向に溶け込めない個性は、生きる資格がないようで、
自分で自分に愛を注ぐことさえ、億劫になる。

わたしはわたしを愛していいのかと、
不出来な過去ばかりに目を向けてしまうのは、
壊れかけているからだろうか、

誰かにすがることもできず、
痛みを抱えることしかできない。
「普通」に生きられたなら、何か違っただろうか。


考えても無駄なことに、体力を使う才能がある。



いつか先のわたしは、
わたしの愛で器が溢れていたらいいな。

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