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◉新入生に送る言葉【お寺の日々#178】

昨日レポートしましたが、信行寺ではご縁のあるお子様を対象に、「小学校入学祝」を毎年開催しています。

「初参式」(しょさんしき)を受式されたお子様や、「キッズサンガ」(子ども会)に参加されているお子様などが、「小学校入学祝」に来てくれます。

「入学祝」では、お子様と保護者様に向けて、短い法話をして、送る言葉とさせていただいています。

今日は、「入学祝」でした法話を共有させていただこうと思います。

これから学生生活を送るお子様に大切にしてほしいことや、保護者の方と成長を共に喜べたらとの思いで、お話しました。

(実際には、お子様がお腹が減ってしまい、当日は割愛してお話しました。ここでは全文を掲載します。)

宜しければ、どうぞご覧くださいませ。

◆新入生に送る言葉

このたびは、小学校へのご入学、おめでとうございます。

保護者様も、ここまでお子様が成長されて、喜びもひとしおではないでしょうか。本当におめでとうございます。

お子様も、今日はワクワクドキドキしながら、小学校に行ったことでしょうね。

幼稚園や保育園からのお友達はいましたか。これからまた新しいお友達ができるのも楽しみですね。

今日は入学のお祝いに、仏教の考え方から二つの言葉を送らせていただきたいと思います。

◆善い友を大切にする

一つ目の言葉は、「善い友達を大切にしてください」ということです。

仏教の開祖であるお釈迦様は、このように言われました。

「善い友がいること、善い友といること、善い友と交わることが、仏道の全てである」。

「善い友の存在が仏道の全てである」と言われるほど、仏教では善い友は大切な存在とされているのですね。

善い友達は、自分に対して良い影響を与えてくれます。

善い友達がいると、日々の学校生活や、勉強や遊びなどでも、良い影響を与えてくれるはずです。

ですので、この人は善い人だと思ったら、その人のことをどうか大切にしてください。

一つ目の言葉は、「善い友達を大切にしてください」ということです。

◆当たり前ではないことを忘れない

二つ目の送る言葉は、親御様へのものです。

これは私自身も思うことですが、「当たり前ではないことを忘れないようにしたい」ということです。

お子様にとって今日は、一生に一度の小学校の入学ですね。

保護者もきっと、「よくここまで育ってくれたね」と、改めて思われたことではないでしょうか。

お子様がここまで育ってくれたことは、やはり当たり前ではないことですね。

そしてまた、お子様がこの世に生まれてきてくれたことも、当たり前ではないことです。

お子様の誕生の時や、こうした小学校への入学などの節目の時は、色々なことが当たり前ではないことを受けとめやすいタイミングかと思います。

しかし、家族で一緒にいる期間が長くなると、家族でいることを当たり前に思ってしまうことがあるかもしれません。

また、日々の生活や仕事などに追われて、家族の時間を後回しにしてしまうこともあるかもしれません。

我々人間は、大切なものが何かをつい忘れてしまったり、後回しにしてしまうことがあるのですね。

ですから、「色々なことが当たり前ではない」ことを、私たちは折に触れて思い返すようにしたいですよね。

色々なことを当たり前と思うのか、当たり前ではないと喜べるのか。

それによって、心の豊かさも変わってくると言われます。

そして、色々なことを当たり前ではないと受けとめる言葉が、「有り難い」「ありがとう」という言葉です。

こうして皆様が一緒に、お子様の入学の日を迎えることができたのも、当たり前なことではないのでしょう。

これからも、お互いを大切にし、感謝を忘れずに過ごされることを願っております。

改めてご入学、おめでとうございました。

2024.04.12(金)記す

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【信行寺 今後の催し】
◉オンラインお寺参り
・4月27日(土)午前7時~約30分間
・内容:読経・法話

◉朝参り
・5月5日(日)午前8時〜約30分
・内容:読経・ストレッチ・法話

◉永代経法要
・5月17日(金)、18日(土)13時30分~15時頃
・内容:読経・講演
・講師:尾角光美さん(一般社団法人リヴオン代表理事)

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