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バッタを倒しにアフリカへをよみました

よみました

バッタ研究者の若い頃のノンフィクションストーリー。バッタの生態への言及はそんなに多くなく、博士・研究者という仕事のつらいところと、モーリタニアの文化の話が多め。

私が大学生の時、博士号をもってる教授本人に『修士まではオススメするけど、博士は絶対やめとき』と言われてました。分野違いはあるものの、この本を読むと博士直通は茨の道すぎてなるほどなーと思います。『いや、俺はこれで食べていくんだ!!』って覚悟ができていても、それでも食べていけるかギリギリの綱渡り。博士の道は厳しい。
社会人ドクターとかだとちょっと違うんですかね、社会人ドクターとった人の本も読んでみたいな。おすすめあったら教えてください。

前野先生の『バッタがでないからパスタと穴のトラップでゴミムシダマシを集めて研究してたらゴミムシダマシを目当てにきたハリネズミも捕獲してペット化』という波乱万丈?の研究?生活も楽しいんですが、個人的には相棒ティジャニやババ所長との会話や、ヤギ賄賂から見えるモーリタニア文化も面白そうだな〜と思いました。前野先生、本の冒頭、モーリタニア入国時に賄賂を渡さなかったので物資を没収されてるんですが、最後(3年後くらいかな?)は生きたバッタを得るためにヤギを賄賂してるので、めっちゃモーリタニア慣れしてるんですよね。そういう生活に馴染んでいくさまも面白いです。映画化しないかなあ。


『さかなクンの一魚一会』もお魚大好きなさかなクンさんがお魚ひとすじに突き進んでいく話なんですが、さかなクンさんは前野博士とは全然違う道なんですよね。日本は島国でお魚大国なのに対し、バッタは日本ではぴょんぴょんしてるのしか見かけないっていう、日本における対象の充実度の違いみたいなのも関係してそうですが、こちらの本も面白いので是非。


ところで、わたし、この本読むまで、バッタが飛ぶことを知らなかったんですよね…蝗害も大量にぴょんぴょん跳ねながらやってくるんもんだと思ってた…。

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