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倍返しか?恩返しか?心理学的に正しい返し方

どちらも気持ちい「倍返し」と「恩返し」

昨年大ヒットしたTBS系列のドラマ「半沢直樹」

話もさることながら出てくる人物がそれぞれ特徴的でとても楽しかったですよね。私も毎週楽しみにしていました。そんな中、話中に出てきた有名なセリフ2つが私の中で強く印象に残っています。

やられたらやり返す 倍返しだ!!


ドラマの中で半沢が倍返しをして普段ビジネスでフラストレーションをため込んでるので月曜日の出社前に大きな勇気をもらっていました。私同じような人もいるのではないでしょうか。

一方で

施されたら施し返す 恩返しだ!

前作も見ていたのであの大和田常務が・・
どんな風の吹き回しなのかと驚きましたし実際に恩返しをしてきたかと言えば少々疑問ですがこの2つの言葉に大きな勇気をもらってきました。

それぞれ力強いメッセージを持っていますが、ドラマを知らない人は後者の「恩返し」の方が実生活を過ごす上で重要だと思います。


倍返しはあくまでドラマの話。出向元と役員や社長、有名政治家を前に堂々と啖呵を切って有言実行、地獄の底に叩き落すことなんてできないと思っていました。


しかしどうでしょう。実生活の中で、私たちはどちらを選択することが多いでしょうか。
日々ストレスにさらされている私たちはついつい「倍返し」の方に気持ちが向いていないでしょうか。

誰かからされた意地悪をやり返したらスカッとした。そんな経験はないでしょうか。
私たちは「恩返し」の方がいいに決まっている!と信じていますが実際は「倍返し」をしている事も多いのです。
「倍返し」と「恩返し」はそれぞれ返報性という人の大きな性質のよって解釈をすることができます。


今回は「倍返し」と「恩返し」2つのどちらが私たちの生活を豊かにするのでしょうか。
心理学的な知見と、ビジネス上に置き換えた場合にどのような影響がありどんな効果があるのかを紹介していきます。


返報性の原理によって私たちは繁栄してきた

返報性の原理とは私たちが持っている心理的反応で誰かにしてもらった親切を親切で返すというもの。
例えば、電車内であなたはご老人や妊婦さん、怪我している方に席を譲りました。あなたのした申請に対しあなたは「ありがとう」という言葉を受け取ることになります。感謝の言葉は時として物を受け取るよりも大きな満足感を生むことがあります。

また、SNSのあなたの投稿に対していいね!をしてくれた相手に対して好意的な気持ちを持ちませんか?そしてあなたもいいねしてくれた相手の投稿に対してもいいね!を返したいという気持ちになるはずです。これも返報性の原理で説明ができます。

また、心理学者のデニス・リーガン氏の行った実験も紹介します。

被験者は、スタンフォード大学の男子学生81人。美術品の複製を鑑賞して評価するという「偽の課題」を与えられました。実験部屋には、被験者のほか、同じ課題に取り組む参加者がもう1人。この人をAはリーガンの助手で実験を行う為に2通りの行動をしました。

課題中の休憩中、Aさんが一度席を外し被験者に対してコーラをあげます。その際「監督者に飲み物を買ってきてもいいかと聞いたら良いとのことでしたので、買ってきました。良かったらあなたもどうぞ」と差し上げます。
これを「コーラをもらった側」と「コーラをもらわなかった側」の2通りに分け、他の対応に関しては同様にして課題を進めました。

そして課題が終わり、監督者がいなくなった後、Aさんは被験者に対して話しかけます。
「抽選でクルマが当たるチケットを販売していて、一番多く販売した人にはボーナスももらえるの。協力してもらえない?」

コーラの有無関係なく、どちらの実験でもチケットは一定数購入する被験者はいましたが、「コーラをもらった」被験者の方がより多くチケットを購入していたのです。
また、後に答えてもらったアンケートでは、Aさんの好き・嫌い関係なく、「コーラをもらった側」の方がよりチケットの購入額が多かったのです。

この実験の面白いところはAさんのに対しての好意と、そのあとの被験者の対応に相関性がなかった事なのです。
つまり、人はしてもらった善意に対し、善意で答えてしまうという心理が常に働いているということになります。

この心理は私たちの生活を豊かにし、繁栄した理由の一つと言われています。


倍返しの心理

先ほど紹介した心理は善意、恩返しの心理と言えます。
逆に半沢のように、倍返しで返してしまうケースも存在します。
(半沢は善意に対しては善意で返していましたが)

これは敵意の返報性と言われ、敵対心のある人に対してあなたが感じる心理のことです。

横暴な態度を取られるとぞんざいな態度で返してしまいますし、悪口を言われると言い返したくなります。
このままでは収拾がつかない事態になってしまいますが、街中でこした場面に出会います。
最近ではコロナ禍の中私たちは大きなストレスを抱え生活をしている為、ちょっとしたことでも敵意の返報性でトラブルになってしまいます。


返報性には好き嫌いは関係ない

敵意の返報性を止めるには、あなたが意図して善意の返報性を仕向けさせる必要があります。

リーガン氏の研究を紹介しましたが、ここのポイントは相手への好意の有無関係ないし、返報性の心理は働くのです。

相手が敵意を示してきても、あなたが善意で返せばやがて敵意はなくなり善意を返してくるようになります。

「返報性は心理なんだから自分も無意識に敵意で返してしまいそうだ。」と思いますが、原理を知っていればあなたの敵意を善意に返ることができます。


善意でも敵意でも、返報性を繰り返してしまえばやがて大きくなり結果として大きく出てきます。
あなたは善意にまみれた環境で生活をしたいですか?
敵意にまみれた環境で生活をしたいですか?

答えは明確なはずです。
是非返報性を有効活用し、あなたの生活をいい方向へ変えてみてください。


さまざまな場面で扱える返報性

返報性は私たちが幼いころから親や社会から求められてきたものです。
「情けは人の為ならず。」
「悪い事をすると罰が当たる。」
「因果応報」

などの言葉があるように私たちは昔から返報性のルールを守るように教わってきました。


返報性をなんとなく知っているのと、知らないのとでは大きな差が出てきます。
人間関係・ビジネス・恋愛・スポーツでも同じことです。

次回は返報性を使った人間関係・ビジネス・恋愛・スポーツのテクニックを紹介します。

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