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八百万の神〔真品質〕か?エコノミックアニマルか?付喪神か?

〔上司のために働かないでください。人類の未来のために働いてください〕

イーロン•マスクの言葉らしい。
組織のTOPとして、正しい言葉かは考え方次第だろうが、読んだり、聞いた者を本気にさせる言葉としては、名言だ。


そこから思う。

自分を信じスキルを磨き
同調圧を突き抜けてゆけ
多様性の時代を逃すな!


日本の品質 世界一
そんな矜持を持ちながら
国内外で品質活動に従事
そして起きた考えの変化
物事に対する見方の変化

1) 品質とは何ぞや
2) 品質業務の起こり
3) エコノミックアニマル
4) 結果には魂が宿る

1) 品質とは何ぞや

 品質の意味を国際品質規格の
ISO用語で読むと、製品やサービスの意図した機能及びパフォーマンス、ならびに顧客によって認識された価値及び顧客に対する便益とある。

日本製品の品質が良かった事に着目すれば、コツコツ真面目に努力し、改善する日本人の特徴に通じる。更には、おもてなし的な販売スタイル、アフターケアも日本の気づかい勤勉さ。イメージ的にも、品質は良くなり、顧客満足度も高まった。
Japan as No1.
日本の品質が良く、世界で売れた時代。

そんな時代には、24時間戦えますか、企業戦士などの言葉もあった。戦士は、戦死し、気づけば、過労死、サービス残業。
生産性は悪過ぎる。

しかし、ざっくり、日本の労働人口が、米国の半分でも、日本の総労働時間は同等だったもしれない。米国より狭い場所で、同じ労働力なら、品質が良くなるのも頷ける。
見方を変えれば、戦力の集中であり、短期決戦には良い策だが、長期戦では疲弊し敗戦だ
まるで、WW2の日本軍である。

ブラックで倍化した労働時間、労働力を、本来の数に戻せば隠しきれずに、剥がれるメッキもあるだろう。
それが近年の組織や、企業での不正、隠蔽、改竄が顕在化する引き鉄だろうか?
特攻隊の顛末だろうか?


2) 品質業務の起こり

 前述、企業戦死や特攻隊から、品質業務の起源について聞いた事が思い出される。

世界大戦における不発弾の多さや、兵器故障への低減活動が、品質業務の起源だと聞いた。命に関わるし、国の存亡にも関わるから、品質の良い物が必要になるのは解り易い話である。

そんな戦争では、品質業務が問題視すべき、隠蔽、改竄は、有効な戦術となる。拾った敵の武器は、ブービートラップかもしれない。
それを人は不正とは言わない。
騙された者を敗者、愚者として扱い、隠蔽、改竄は不正ではなく、正義となる。
こんな戦争的な考えは、儲け第一主義にも通じる価値観だ。

この世には、不正の存在しない価値観がある。全ては単なる手段でしかなく、不正が巧みならば、戦果と言う収益を高めた英雄だ。
だから、不正発覚時初期には真顔で、事故か?ミスか?と言えるのだろう。


3) エコノミックアニマル

 前述、儲け第一主義と言えば子供の頃に聞いた言葉、エコノミックアニマルを思い出す。

不正など気にせず、稼ぎそうな響きだ。WW2/黄禍論が、世界経済で再現されたと米国が思い、つけた呼び名かもしれない。
とは言え、品質を武器に戦い得た戦果、収益は形を変え国際社会に還元され、エコノミックアニマルの名は消せた。

一定の国際社会貢献は成されたのだろうが、サービス残業で増やした労働力が疲弊し、その戦力を、実戦力にした途端、武器だった品質に、竹槍が混ざっていた事まで発覚。
20年前の不正では、M自動車は傾くも、近年の企業不正発覚時は、市民権は得ているとばかりに、業績への影響は無く見える。
T自動車の場合は、株価への影響も無かったと聞く。
つまりは、日系企業の品質意識までも疲弊し、稼げればよいとのエコノミックアニマルへの回帰のようだ。

戦争と同じで、不正は無く、戦術の1つなだけかもしれない。
経済戦争とは言い得て妙だ。

下請けへのコスト叩きも1つの戦術、戦果で評価されるだろうか?
目先の社内評価より、世の中を意識すれば、イーロン•マスクの言葉に近づけるだろうか?


4) 結果には魂が宿る

 前述が、日本の現実かもしれないが、それでも不正は無くすべきだと思いたい。

M自動車の空飛ぶタイヤには付喪神が宿ってしまったのか?通行人を殺害した状況には、品質は無く、人の魂を奪った状態だ
品質とは魂の問題だろう。

日本の職人は素晴らしいと言われるが、その通りだろう。
仏師は魂を入れると聞くが、職人が魂を込めるのだろう。
海外のブランドも職人が支えているし、自動車ならフェラーリもある。ピザ職人、靴職人などなど。

Japan as No1、ブラックな時代だが、職人でなく、サラリーマンでも、品質に魂を注いだ人達がいた時代だ。それが日本の工業製品の品質だったのだろう。

誤ちは、集団的なブラック同調だった事で、1人1人の意識に根差していなかった事だろう。
WW2と同じ誤ちからのJapan as No1だったのだろう。
海外にも品質の良い物は沢山ある。
目指すべきは、Japan Qualityではなく、World Qualityだろう。

個人個人が尊重し合い、サラリーマンでも事務員でも、職人の如く、自分の仕事に、魂を込めよう。
その品質(仕事)の結果には、八百万の神が宿るだろう。



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