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綺譚 森の泉の守護者

街から2時間ほど歩いた先。
その森の中には、泉がある。

その泉のそばには、屈強な男がひとり住んでいる。
齢は、おそらく40歳前後。
以前は鍛冶屋の仕事をしており、街の中に住んでいた。

10年ほど前に、妻と死に別れた。
早熟な一人息子は学問の道を志し、すでに寺院に弟子入りしている。

身軽になった男が、隠遁生活を選んだとしても、それほど不思議ではない。

小屋を建て、そばに鍛冶場を設けた。
ただ、今の彼にとって主な生業は野草とりだ。
ほぼ自給自足の生活だが、たまに売り物を抱えて街に出る。
珍しい薬草か、鍛冶屋として作った包丁か工具か、それとも武具か。

「年寄りと呼ぶにはまだ早いのに」
そう惜しむのは、昔からの知人である。
鍛冶屋としての腕はいい。
若い頃は王立軍に属していたことがあったらしい。
そんな彼の経歴から、いまだにその筋からの注文もあるようだ。

泉の古い名は、「女神の泉」であった。

「汲めども尽きぬ」という言葉さながらに、泉からは大量の水が湧き出ている。
水は清浄で、飲み水に最適。薬並みに身体に効く、との話も絶えないが、なにしろ交通が不便な場所。
都市部には水道が引かれ、ガス灯が中央街区を彩り、蒸気で走る鉄道が敷かれ、近代的な医薬の製造が始まったこのごろは、泉を訪れる人間も減っていた。

昔から、この泉のほとりに「出所の分からぬ女が立っているのを目撃した」という声が絶えなかった。

森の中には似つかわしくない白いドレスに身を包む。
身体の各所を装う金色の装飾具が、さらにその白さを引き立てている。
全身からは、金色の光が煙のように舞っている。

もちろん、美しいことは間違いない。
だが、森に似つかわしくない超越的な姿であることから、「女神」と呼ばれる一方、「魔物か幽霊か」と怖がる向きも少なくなかった。

そんな人間の噂を知っているのか、知らないのか、女神は過去数百年の間、いろいろな人物の枕元に立ち続けた。
自らの存在を認知し、言葉を理解しうる人間を探していた。

そんな折に反応してくれたのが、この鍛冶屋の男であった。

武器も扱える屈強な男が泉のそばに住むことで、多少なりとも、不審な輩が泉に立ち入ることは避けられているようだ。

男の亡き妻は、肉体的な死を迎えた後に、この女神が統括する「魂のグループ」に呼ばれていた。

死後の世界は、実に多様な仕組みを持っている。
ある意味、この地上世界の社会制度よりも、ずっと複雑で精緻だ。
いずれも、様々な形で地球という星を進化させるための仕組みである。

女神は、自らが統括する魂のグループを発展させるべく、魂となった妻の男に目を付けた。
この者なら、我々のために協力し、地球を変えるための仕事の一翼を担ってくれるはずだ、と。

男には、妻とおなじ雰囲気が、この泉から感じられていた。
恐ろしさや気味の悪さは感じなかった。
小さい頃から度々訪れており、成人してからは足が遠のいていたこの泉。
ひとりになってから泉に辿り着くと、泉がたたえる雰囲気が、亡き妻にも共通しているように感じた。

森の泉が示すのは、汲めども尽きぬ大地の力。
しかしそのような大地の豊かな力を得られるのは、女神の放つかすかな声に感応し、女性が備える生命を育む力にあらためて気がついた者のみ。

心の痛みを背負ったものだからこそ、見えるものごとがあるのかもしれない。

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