偶然に対する勘を鍛え、 逃げる勇気を持つ
パラノとスキゾ
という言葉が
流行語大賞に選ばれました。
1984年、
くしくも流行語大賞がはじまった
第一回目の授賞語。
今から36年も前の話です。
ニューアカデミズムの旗手といわれた浅田が、人間の特質を、パラノ人間とスキゾ人間とに分類した。パラノ人間はひとつのことに熱中して、ほかのことは全く考えない人。スキゾ人間とはいろいろなことに興味をもち、ひとつのことにこだわらない人。
ユーキャン流行語大賞では
このように紹介されています。
パラノはパラノイア=偏執型、
スキゾはスキゾフレニア=分裂型です。
前者は一貫性のある性格、
人生を送るタイプの人で、
どこの大学を出て、有名企業に勤めて、
高級住宅地に家を構えて、
という自分のアイデンティティに
固執します。
後者は真逆。
アイデンティティに縛られず、
直観や感性にしたがって
そのときそのときの判断を大切に、
自由に動く人を指します。
昭和の時代はまさに
パラノ型の人が
安定した人生を送れました。
大きな環境変化が起きにくい社会では、
ひとつの場所(会社)で
スキルを磨き、信用を稼いで
確固たる地位を築くことができれば
収入は自然と上がっていきました。
ところが今はどうでしょう?
企業や事業の寿命は
どんどん短くなっています。
100年に一度のウイルスによって
国も企業も一気に疲弊して、
不安定な世の中で
「一貫性」に執着するのが最善の策かどうか。
今働いている企業で培った
スキルや信用は、
自分が企業の外に放り出されたとき
通用するかどうか。
通用するのであれば、
この道一筋的な無意味なプライドを捨てて
自由に移動すればいい。
危ないと感じたら
さっさと逃げる。
逃げることは
マイナスのイメージが付きまといますが、
危ないのに勇気を出して留まるなんて滑稽です。
直観にしたがって逃げること。
逃げた先に何があるか分からないので
逃げるのもリスクがあって勇気がいります。
船が沈むことが明らかなのに、
そこに留まり続けることで
人生を台無しにしては元も子もありません。
■大学生と日常的に接していますが、
そのときによく
「将来の目標」を考えよう、
という話をしています。
今どんな問題意識をもって生き、
将来はどんな立場で、何をして
社会の課題を解決するのか?
あまりにも抽象度が高すぎて
なかなかイメージしづらくて、
イメージできたとしてもおそらく
時がたてば微妙に変化するのが目標というもの。
でもそれでいいと思っています。
結局のところ、
仕事や人生はやってみなければ
面白いかどうかは分かりません。
自分に合っているかどうか、
自分の強みが活きるかどうかなんて、
実際に動いてみないと
分かるわけがありません。
目標はぼんやりとでいいから
大まかなイメージをつけて、
あとは偶然訪れるチャンスを
逃さないようアンテナを張っておくだけ。
行き先はある程度決めておいて、
そのプロセスで危険だと思えば
さっさと逃げる。
偶然に対する勘を鍛えて、
逃げる勇気をもって
柔軟に生きることが大切なんだと思います。
■ある程度の目安をつける。
目標設定は、
自分のあり方を
そこそこに持っておくために必要です。
そして同時に
自分のあり方を分解させておく。
いつ何が起きても、
あわてず焦らず、
自分を分解させてあっちこっち動いて、
でも最終的にはひとつにまとまって
目標に向かっていく。
激動の時代を生き抜くセンス
を身につけたいと日々悪戦苦闘しています。
そしてそのパートナーとして
若い人の存在は必要不可欠。
若い人材と接することで、
自分の過去の経験に依存した
古い考えを払しょくし、
あたらしい可能性に
気づくことができます。
毎週いろいろな方から
問い合わせがあります。
私が携わっているオンラインサロン
についても同様、
いろんな疑問にお答えしながら、
お互いに成長できる環境づくりに努めています。
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。
それではまた明日。
おつかれっした!
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