人は説得されて動くのではなく、共感して動く
I have a dream.
1963年8月28日、
あらゆる民族、あらゆる出身の
すべての人々に自由と民主主義を。
キング牧師が語りました。
有名な演説の一節です。
聴衆はキング牧師のビジョンに共感し、
世界が動き始めました。
シンプルな言葉に
人々は想像力を膨らませて、
よりよい未来の解像度が
少しずつあがっていって
「なんかよくね?」
キング牧師の世界観は
25万人の聴衆に共有されました。
■キング牧師、
実はファクトとデータを使って、
ロジカルに演説しようと考えていたそう。
ところが演説途中、
「どうやらそういうことじゃない」
ことを敏感に察知して
オモカジ一杯、
プランを大幅に方向転換して
上述の言葉を引き出しました。
あくびをしている人、
目移りして集中できない人、
難しい顔をしている人、首をひねる人。
「いや、言うてることは分かるけどね」
というシラケた雰囲気が
漂っていたんだと思います。
人は説得されて動くのではなく、
共感して動く。
ということが
ギュギュッと凝縮されたエピソードです。
■米国の心理学者、レヴィンは
「解凍、混乱、再凍結」
という3段階の変革モデルを提唱。
今までのやり方を変え、
不安を乗り越えて成果につなげる
という、
組織や人が変容するプロセス
を解説しましたが、
1段階目の「解凍」で、
「説得する」のではなく
「共感する」レベルまで
コミュニケーションをはかることの重要性
を訴えました。
紀元前の哲学者、
アリストテレスは
「ロゴス(論理)」
「エトス(倫理)」
「パトス(情熱)」
という弁論術を提唱。
メンバーを酔わせ、
舞い上がらせるような情熱が必要だとして
「論理だけでは人は動かない」
ことを
組織のリーダーに伝えました。
論理は必要条件であって
十分条件ではない、ということです。
■コンサルでは、
過去からの蓄積、現在の努力、
そして未来への興奮をもって
クライアントと向き合います。
パサパサに乾いた論理を
乱暴に振りかざして、
たとえ相手を言いくるめられたとして
果たして動いてくれるかどうか?
は徹底的に自問すべき。
僕自身、
そんな人間心理を理解できずに、
論破することばかり考えていた時期
がありました。
当たり前の話ですが、
「いや、分かるけどなんかキライ」
という感情をもつクライアントが、
がんばって動くわけがありません。
(そして「結果」は推して知るべし)
聞き手は用意された理屈を
頭で理解するわけではありません。
理論も説得もない。
ただひたすらに、
夢みたいな世界の話に心を動かす。共感する。
「なんかよくね?」
伝えるという行為は、
受け手主体に変容します。
■現在
新規クライアントから
コンサルの依頼を受けて
日々戦略を練り、
頻繁にオンライン会議も行って、
急ピッチで準備を進めています。
8月初旬、サロンもローンチさせます。
コミュニケーションは
一方が気持ちよく話すだけでは成立しません。
相手を行動へと導いてこそ
初めて僕の存在価値が認められます。
あれこれ話しすぎない。
ピカピカのロジックで固めない。
自分が話したいことを話さない。
クライアントの想像力を引き出し、
共感をもって動いてもらうこと。
肝に銘じてがんばります!
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございます!
それではまた明日。
おつかれっした!
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