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成功者の思考は科学的にも正解


ゼロからの進撃
突如送られてきた書籍。本当に失礼な話、送り主に身に覚えがない。ですがYouTubeで拝見したことのある主人公がまとめた著書。好奇心がわいてページをペラペラめくってみた。なかなかおもしろい。特に「挑戦的思考法」の章。

「目標設定」
自分のためではなく、他者のためにも。利他的な目標設定は、自己をつきあげるようなモチベーションを創造できるという。おそらくこれは「認知的不協和」を活用したものではないか。ありたい姿をイメージし、現状の自分と比較する。するとあきらかなギャップの存在に気づき、その「穴埋め」をしようとする心理が働く。高い目標が他者のためでもあればなおさら、ギャップを埋めるモチベーションは高まるだろう。

「目標を段階化する」
人間は遠い未来の抽象性に興味を示しません。
一方で明確な期限、小さな目標がモチベーションを高める。未来から現在に向けて目標を逆算した場合、あたかも報酬が目の前に近づいてきたような感覚。タスクを小分けにするほど作業の難易度は下がるので、報酬の予感を維持しやすい。報酬とはいうまでもなく「快感」です。物事をやり遂げたときに味わう快感をコントロールしたいときは、大きな抽象度高い大目標と、それをチャンクダウンした具体的な小目標の設定がおススメです。

「よい諦め、わるい諦め」
疲れたときは休む。気が乗らないときはがんばらない。ネガティブ感情のモチベーションですね。ホールネス(全体性)は、ひとつの心理状態が最善だとするのではなく、どんな心理状態もすべてよいのだと考えること。心理的不快感にたえる能力は特殊部隊の兵士が訓練によって備えていますが、変化に適応するための優位性が認められていて、強く、賢く、精神の動きが俊敏になると言われています。少々のことでは落ち込まないので、強固な幸福感を持てるようになります。

「習慣をデザインする」
印象的だったのは目標を一日10時間勉強として、細分化したこと。つまり50分勉強+10分休憩を1サイクルとして10回以上行うというものです。最初は3サイクルが限界。続けていくと15回回せるようになったと書いてありましたが、これはポモドーロテクニックをうまく利用した例ですね。集中力は続きません。長く勉強できる人は、長時間続けて勉強しません。

本章はもう少しコンテンツがありましたが、成功を手にする人はそれなりに理屈の通った思考と行動をかけあわせているということが分かりました。なかでも「ネガティブ感情」をいかにコントロールするか。ここに多くの考察がまとめられていましたが、およそ「ネガティブ感情も必要」という帰結だったのもうなずける。

人間に与えられた自然な感情をすべて活かせる人、つまりポジティブ感情もネガティブ感情も受け入れて幅広く活用できる人がもっとも健全であり、人生において成功する可能性が高い。さまざまな感情、とりわけ目を背けがちな感情の有用性を考え、どんな心理状態でもうまく舵を取って生きる能力は身につけた方がいい。

40点以上の学術論文を発表したロバート・ビスワス=ディーナーさんや、パーソナリティ、人間関係などの研究が高く評価されているトッド・カシュダンさんの言葉。ネガティブな感情におちいったとき、いかに力強く前を向いて歩き続けられるか。そんなときに「ネガティブな感情が成功を呼ぶ」を読めば気が楽になります。“進撃のY”こと、矢部光太朗さんの動画、ならびに「ゼロからの進撃」、おもしろいのでぜひ。

久保大輔





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