母の日とか父の日とか誕生日とか

被虐待児、それも家族からの虐待にあった私には、これが毎年それなりに「重荷」です。

コロナ禍の今年は、インターネットを開くと踊る、母の日のプレゼントの広告。鮮やかなカーネーションの写真に「日頃の感謝を伝えよう」というフレーズ。

私は、加虐者が実兄で、両親は何も知らなかったというケースなので、両親から直接的に何かされたわけではない。けれども、事実を知った後でも「何もしない」というこの状況は、私のことを蔑ろにしているのと同じだよな。と思ったりする。

父のことも、母のことも、憎んでるわけではない。
嫌いになったわけでもない。

でも、この気持ちをどうしたらいいんだろう。

他の被虐待児さんたちはどうされているんだろうか?

「蔑ろにされている」と思って口を聞かない、縁を切るつもりでなるべく距離を置くと決めてから2年くらい経った。
時々送られてくる母の写真を見ると、こうして連絡を取らないことが、なんだかとても「親不孝」な気がしてくる。

そう、嫌いになったわけではないんだもの。

もやもやする気持ちを抱えながら、花屋のネットショップのページを開く。
母の好きそうな色味や雰囲気を伝えて、オーダーする。

後日、送られてきたLineには、届いた花と一緒に写る母の笑顔。
年老いて、シワも増え、心なしか小さくなった母。

私はいつまで、こんなことを繰り返すんだろう?
きっと、私が傷ついているのと同じくらい、両親も傷ついているはずだ。
だけど、何が正しいのかわからない。
心の棘は、刺さったままだ。


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