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「可視化とシェア」で気づきを知恵に変え世界を広げようよ

僕が経営しているフィラメントという会社では、「可視化とシェア」というポリシー(行動指針)を掲げています。
「可視化とシェア」ってどういうことか、なぜ大切か、これから説明したいと思います。

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そのまえにフィラメントについて簡単に説明すると、新規事業開発をサポートするのが仕事です。
そのためにアイディエーション(情報取得と仮説生成)コミュニケーション(意志と情報の共有)リレーション(離れた知見の接続)という3つの機能を駆使し、自らを「アイディエーションファーム」と定義しています。

アイデア=知恵=「気づきに基づく仮説」

さて、今回のテーマである「可視化とシェア」というポリシーにはこんなナラティブをつけています。

「閃きや学びを可視化し、共通理解をもって、ともに発想し続けよう」

時代劇とかを見ていると「知恵を出す」という言葉が出てくるときがあります。だいたいは大名の家老たちが集まっている場面で部下の若い侍とかに「ええい、誰か知恵を出せ!!」みたいに言う感じで使われます(雰囲気わかります?)。

…で、ここでいう「知恵」って「アイデア」っていう意味で使っているんですよね。
こう言うシーンを見ると、僕は「そうか。アイデアを出すというのは別に特別なことじゃないんだよな」って思うんです(アイデア出すのが仕事の会社なのにこういうこというのもなんなのですが)。

僕が思うに、アイデアとは「気づきに基づく仮説」です。
世の中の誰もが、日々の生活の中で多くの気づきを得ているし、それをもとに「もしかしたらこうなるかも」という仮説=アイデアに昇華させていける可能性もみんなが持っている。
でも、多くの場合、そういう「ちょっとした気づき」は形にせずに少し放置しているとあっという間に意識の外に流れて消えてなくなってしまう。
それがとてももったいない
ことだと思うんですよね。

可視化とシェアの大事さに気づくきっかけ

僕が「可視化とシェア」の大事さに気づいたのはあるきっかけがあります。
公務員を辞めて起業することを決めたとき(あ、僕、前職では20年も大阪市の職員をやってました)、当時Yahoo! JAPANの大阪開発本部長だった友人の宮内俊樹さんに相談したんですよ。
宮内さんはYahoo!の本部長でもあると同時に長年音楽ライターもされている変わった方で公務員時代の僕にとって(そして今も)頼れる相談相手。
そんな彼は僕にこんな話をしてくれました。

「スクール・オブ・ロックって映画見たでしょ?
あの映画で主役のジャック・ブラックがロックの歴史と分類と特徴を小学生相手に説明するシーンあるじゃない。黒板いっぱいにバンドの相関図を書いて。僕が音楽ライターで食っていくことを決めたときにあれの超詳しいやつをノートいっぱいに書き出すのをやったんですよ。自分の棚卸しみたいなことですかね。」

宮内さんは押しつけがましいことは言わない。
なので、自分の過去の経験を引き合いに出してさりげなく、今まで歩んできた道とは全く違う新しい道を歩み始める僕に対して、やった方がいいことを示してくれたんだと思います。

自分が興味を持っていること、感じ方、やりたいこと、5年後の自分の仕事がどうなっているか。宮内さんの話を受けて考えたそんなことどもをA3のコピー用紙を何枚も使って書き出しました。それを整理したものがフィラメントという会社を説明するドキュメントになりました。

そんな経験がこの「可視化とシェア」の大事さに気づくきっかけになりました。

閃きや学びってどんな時に生まれるの?

日々の生活の中で目に入る様々な事柄たち、生活する中で行う様々な行為。
なにかをインプットする、何かをアウトプットする。
ちょっとした行動の中で、ふっと心に去来する「これって面白いな」という思い、「あれはこうしておけばよかった」という悔い。

それらはすべて気づきだと思うんですよね。
でも多くの場合、それらの気づきは「それってなんでだろう」と掘り下げられることもないし、形を与えられることもない。
よってせっかくの気づきや学びは時間という川の奔流に投げ込まれ、思考の認知外へと押し流されていく

これが非常にもったいないと思うんです。

なので、僕はできるだけ形に残したい。
得られた気づき・学びを可視化 ー つまり言語化したり、スライドに起こしたり、図解化したり ー すれば、それは時間の流れに流されずに思考の認知範囲内に留まるし、それを2度3度と咀嚼すれば血肉となって自分の体内に残せるようになる。

さらにそれを誰かにシェアすれば、他の人の心にも残せるかもしれない。

シェアした誰かも価値を感じてくれたら、フィードバックをもらえるかもしれない。

シェアした相手の解釈や付随する知見も加わって、雪だるまが太るがごとく自らの知見も増やしていけるかもしれないし、あるいは自分の間違いを正せるかもしれない。

それどころか、気づきに共鳴してくれた人は仲間にもなってくれるかもしれない

実際、僕が前職の地方公務員(20年も務めました)から、キャリアとしては全く正反対のビジネスコンサル会社を起業してこれまでやってこれている、頼れる仲間も増えているのはこの「可視化とシェア」を実践しまくってきたおかげだと思っています。

小さな気づきを面白がって、可視化する。
可視化した気づきを面白がって、まわりにもシェアする。
シェアした気づきはさざ波のように気づきを広げて多くの人の思考をつなげていく


そんな「気づきのつながり」に幾重にも包まれた会社なら、きっと知的生産=気づきと学びの力が豊かで、しかもそれを楽しめる・面白がれる愉快な仕事ができるんじゃないかと思いませんか?

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最後までお読みいただきありがとうございました。

僕たちの会社、フィラメントでは「よりよい未来をつくりたい」人たちとつながるための「QUMZINE」というメディアもnoteでやっています。
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