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がんとコロナ禍

2020年3月

日本でも新型コロナウイルス感染が広がり始めた。そして、特に糖尿病、心不全、呼吸器疾患,透析を受けていたり、がんなど基礎疾患のある場合、重症化しやすいと報道されていた。私は、がん患者でも、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いているわけではなかったが、中医学の先生から、インフルエンザでも良くなったがんが悪化する場合があるので、気を付けるように言われていたのと、自分は普段風邪をひくと咳喘息になってしまうので、新型コロナウイルスを非常に恐れた。


会社では、月3回までしかテレワークは許されておらず、一部の特別な理由がある人だけが月3回以上のテレワークが許された。私は、毎日の電車通勤やスーパーでの買い物にも恐怖を感じていた。会社には、自分ががんであることは公表していないので、テレワークをさせてもらうために、上司や人事にがんであることを言うべきか悩んだ。上司には、自分が咳喘息になりやすいこと、高齢の両親への感染の恐れを理由に、なんとかテレワークの許可を会社に認めてもらえないか交渉してもらった。おかげで、3月末から、基本テレワークに変更することができ、4月7日からは緊急事態宣言が発令され、全社員がテレワークとなった。


世界中が新型コロナウイルス感染者数増加や、新型コロナウイルス感染者の症状に怯える毎日の中で、乳ガン患者にとって、衝撃的なニュースが流れた。女優の岡江久美子さんが、4月23日に新型コロナウイルス感染症のため亡くなったのだ。岡江さんは、2019年末に初期の乳がん手術をし、2020年1月末から2月半ばまで放射線治療を行っており、免疫力が低下したのが新型コロナウイルス感染症が重症化した原因とのことだった。同じ時期に初期の乳がん患者で乳がん手術を医師に迫られていた私にとって、このニュースは全く他人事ではなかった。単に初期の乳がんで亡くなることはない。岡江さんは、恐らく乳がん手術をしていなければ、新型コロナウイルスに感染することもなかったし、亡くなることもなかったと思う。もし、私も手術をしていたら、同じ運命をたどったかもしれないと考えたら、手術をしない選択に導かれたこと、薬膳を学び、漢方や薬膳、休息、温泉、運動などで体調が改善していること、この冬は風邪ひとつひいていないことに感謝した。


テレワーク勤務になり、通勤時間がなくなったことで、私の生活は大分楽になったが、困ったことがあった。それは、ずっと家にいるため昼も夜も自分で食事を作らなければならなくなったことだ。社員食堂であれば、豊富なメニューから体に良いものを選択すれば良かった。自分でそれなりのバラエティーのある食事を、毎食作るのは結構な労力だ。通勤時間分の時間が減っても、買い物に行って食事を作る時間を考えると、実は体への負担はあまり変わらないことに気づく。ただ、精神的にはテレワークは感染の恐れはないので感謝だ。この機会にとことん薬膳で免疫力を高め、がんに効くメニューを開発して食べよう。そうだ、私のがんが癒されることを想定して、ブログも始めよう。がんの癒し体験と薬膳メニューを公開して、私と同じところをこれから通る人の役に立てたらと思った。

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