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遺伝子検査

1月の検査で特に癌の進行はなく、体調も良く、定期的な運動も行い、このまま癒やされる確信が強くなってきた。もし、私の癌が本当に「がんもどき」だとしたら、遺伝子検査をしても乳ガンの結果は出ないのではなのでは? と思い、遺伝子検査に申し込んでみた。


以前であれば、自分が将来、癌になることを宣告されるかもしれない遺伝子検査なんて、恐くて絶対に受けたくないと思っていた。しかし、すでに癌の宣告をされた今となっては、死への恐れがなくなり、どんな結果になるのか実験してみたくなった。とは言え、乳ガンと出てしまったらショックではあると思うが、心が守られるよう神に祈るばかりだった。


数日後、遺伝子検査キットが自宅に届いた。検体採取キットに唾液を入れて、蓋をし、5回ほど上下にひっくり返し良く混ぜる。この採取キットを送り、後は結果を待つだけだ。


この遺伝子結果では、以下のカテゴリーで細かく結果を見ることができる。自分の肌の傾向や、何歳で白内障になるのかまで分かるらしい。


【体質】

アレルギー、志向性/行動、能力、体型・体格、骨・筋肉、皮膚、目、耳・鼻・口、栄養素、血液・免疫


【疾患リスク】

がんのリスク、循環器、呼吸器、消化器、神経系、内分泌、泌尿器、骨・関節・皮膚、血液・免疫、眼、耳鼻咽喉、感染症


そして、約1カ月後、遺伝子検査の結果が届いた。私はおそるおそる「がんのリスク」を見た。結果は、乳ガンは「やや高い傾向」とありがっかりした。しかし、肺がん、大腸がんの方が「高い傾向」であることに驚いた。というのは、自分の今までの傾向としては、ここ数年、毎年のように風邪から咳喘息になり数ヶ月止まらない咳に苦しむというパターンが続いていたからだ。なので、病気になるなら肺か気管支疾患ではないかと思っていた。また、中医学では、肺と大腸は表裏一体の関係にあるため、肺がんと大腸がんが共に高い確率であることに納得した。


今回受けた遺伝子検査結果の結果の信頼性については、研究論文の下記3点の総合評価を基に信頼性が高い順に3, 2, 1と定義されている。


1. P値の評価(5 × 10〈sup〉- 8〈/sup〉以下であるか)

2. 人種の評価(アジア人、日本人を対象にしているか)

3. 母集団の大きさの評価(1000人以上であるか)


しかし、この結果の臨床的妥当性については、必ずしも確証が持てない。何故なら、中には脳髄炎など10代でかかる可能性の高い疾患について、1つの参考文献だけで、高い傾向と評価されているものがあり、被験者の年齢が全く考慮されていない感じがした。


遺伝子検査結果で、高い傾向だからといって必ずその病気になるわけではない。遺伝子検査で疾患リスクがあっても、自身の発症リスクについて知り、食事や生活習慣の改善を行うことで病気は予防することできるという。そう考えると食事による健康維持、病気予防ができる薬膳が優れていることに改めて気づかされた。


乳ガンを宣告された時は、冬のみならず、夏も風邪から咳喘息になり苦しんでいた。薬膳と漢方、睡眠、運動の養生によって、この冬は風邪ひとつひいていない。神様は、乳ガンをきっかけに養生を通して、咳喘息を治してくださったのだ。

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