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AK-69のチーフマネージャーが見据えるファンとのコミュニケーションの次の形とは? / fanicon インタビュー

ファンクラブは持ちつつも、新たにコミュニティを作る形でスタートした『 69Homies Lab 』。” マネージャーから見たアーティスト ”という視点で、普段見られない姿を配信したり、様々なチャレンジを繰り返しながらファンとの絆を深めています。
今回は、fanicon BD ( Business Development の略語 )の佐藤がAK-69さんのマネージャー 廣重さんに話を伺ってきました。

「ファンの皆でAK-69を研究するコミュニティ」が誕生した背景

佐藤: AK-69さんのファンコミュニティ「69Homies Lab」をfaniconでご一緒させていただいておりますが、このコミュニティの立ち上がった背景を改めて振り返れればと思います。

廣重氏:当初、佐藤さんから「AK-69さんのファンコミュニティをfaniconでつくりませんか?」という話を頂いたのがきっかけでしたね。そこで佐藤さんにfaniconの機能をご説明いただいて、ライブ配信やグルチャ(グループチャット)だったりと、ファンクラブにはない機能もあるので、faniconには興味を惹かれました。
ただ、現行のファンクラブ「69Homies」もあるので、どう共存していくかという方向性の模索が始まりました。

佐藤:そこで、「マネージャーの廣重さんから見たAK-69さんを見ることができる」というコンセプトが生まれたんですよね。

廣重氏:ファンクラブでは、本人が毎日ブログを書いていたりとか、基本的にAK-69自身からの発信がメインなんです。そこは差別化をはかりたかった。

佐藤:あのアイデアが生まれたのは、たしかレペゼン地球さん※1のドッキリ動画の反響がすごかったことがきっかけでしたね。ライブやSNS、メディア上のAK-69さんは「熱い男」というイメージがあるけれど、実はドッキリに協力するようなお茶目な一面もある。

そのことを廣重さんたちスタッフは知っているけど、ファンの方は知らない。だからこそ、レペゼン地球さんの動画に反響があった。そんな風に、本来は廣重さんたちしか知らないAKさんを、ファンも見ることができるコミュニティを作ろうという話で盛り上がったのを覚えています。

(※1 YouTubeで人気のDJ集団。彼らの動画にAK-69が出演した「【歌詞をパクった疑惑!?】AK-69がレペゼン地球にブチギレるドッキリ」が19年3月に公開され、800万を越える再生数を記録。)

廣重氏:そうですね。そのコンセプトアイデアを素にしながら、「69Homies」というファンクラブ(AK-69はファンのことを「Homies」と呼んでいる)に対して、ファンの皆で一緒にAK-69を研究していく場所ということで、faniconは「69Homies Lab」という名前になりました。

アーティスト・AK-69のイメージを守りながら、新しい挑戦を

佐藤:実際使ってみていかがですか?

廣重氏:実際やってみると、グルチャ(グループチャット)機能を使って、ファンの人たちの声を直接聞くことができる。

もちろん、TwitterやInstagramでもコメントをもらうことができますが、結構一方通行になってしまうじゃないですか。グルチャは、昔のBBSのような雰囲気のコミュニケーションができるのが面白くて、ファンの皆に相談したり、リクエストが多いことを実現させたりして。

佐藤:廣重さんがファンとの距離感を上手く作ってくれて、コミュニティにいい雰囲気が生まれたのは、faniconにとっても成功事例だと思います。これは廣重さんだからこそできたことだと思いますが、グルチャでの敬語とタメ語の使い分けとか、絶妙ですもんね(笑)。

廣重氏:(笑)。距離感は大切だと思っています。

佐藤:「距離感」の話につながってきますが、「69Homies Lab」でファンの方とコミュニケーションをとりつつも、「アーティスト・AK-69」のイメージを守らないといけませんよね。faniconを運営するマネージャーとして意識している、工夫していることを聞かせてください。

廣重氏:ラッパー・ヒップホップアーティストのAK-69のイメージは、すでに確立されているものです。だからこそ、できることとそうでないことはある。たとえば、よく色々な方に「(AK-69さんは)怖いと思っていた」と言われるんです。実際会ってみたらそんなことはないんですが、そのイメージをAK-69自身が積極的に壊していくのは、ブランディングとしては違うと思う。だからこそ、「69Homies Lab」では本人にはとてもじゃないけど質問できないようなことを、マネージャーである僕を通して聞ける、そんな場を作っていけたらいいですよね。

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佐藤:「廣重さん」というキャラクターが、ファンの間でも周知されているからこそできることですよね。

廣重氏:僕とお客さんの距離感はいい具合に保ちつつも、AK-69というアーティストは「遠い存在」でないといけない。でも、遠すぎるとファンの方も「近寄りがたい」と感じて、離れていってしまう危惧もありました。その中間に僕がいたら、「これは廣重さんに聞いてみよう!」となるし、ファンの方からはAK-69はカッコいいイメージのまま存在できます。

佐藤:廣重さんが間に入ってくれてることで、ファンのAK-69さんに対する「好き」という想いも強くなっていると思うんです。「69Homies Lab」で、最初スクラッチで私物69個プレゼントする企画で、廣重さんがAK-69さんの家に忍び込んで私物をいただく……という企画は面白かったですね。もちろん、私物プレゼントそのものも嬉しいけれど、そういう風景を動画を通して見るのもファンからすればレアな体験、AK-69さんの漢気を感じるいい企画でした。

廣重氏:それに、グルチャでは僕がファンの質問に答えることもあるけど、逆にファンの方から教わることも結構あるんです。この間「今、ファンクラブのサイトにログインできないんですけど……」とグルチャに書き込みがあって、僕が「他にもそういう方いらっしゃいますか?」とたずねたら、「僕はログインできました」「私はできません」みたいなレスポンスがもらえて解決のヒントになったケースもあります。

佐藤:それはコミュニティならではですね。

廣重氏:「次のAK-69のグッズ何がいいですか?」とか聞いたこともありました。僕らがマーケティングで予想するわけですけど、それは推測でしかないんで。ファンの方の声をダイレクトに直接聞ける機会があるのは嬉しいですね。「69Homies Lab」に入ってくれる人って、大抵はファンクラブにも入ってくれている。それだけAK-69のことが大好きなコアファンでしょう。そんな人の意見が聞ける貴重な場所でもあります。

「応援団」を育てるコミュニティに向けて

佐藤:少し観点を変えた質問ですが、「69Homies Lab」を今後こうしていきたい、というお考えやfaniconへのリクエストなどはありますか?

廣重氏:私達としては一番「ライブに来てほしい」というのが強いので、そこに対していい影響が出せる仕掛けや機能があるといいですね。

例えばですが、チェックインみたいな機能とか。「ライブに来たよ〜」ということをファンがをちゃんと表明できて、ライブに来ると(スクラッチくじが1回引けるみたいな)いいことがある、とか。

佐藤:いいですね! 開発に伝えておきます!(笑)

廣重氏:あとは、僕らの運営している「69Homies Lab」は、AK-69のファンクラブではなくて、皆と僕の交流場。表現が難しいですけど、いわば僕のファンクラブ?みたいになってるじゃないですか(笑)。 そういう立て付けだからこそできる取り組みにチャレンジしていきたいですね。

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佐藤:「69Homies Lab」が「AK-69さんの応援団」になればいいな、と思っています。
例えばですが、「69Homies Lab」のメンバーがAK−69さんのライブとかアルバムのポスターを自分の地元のCDショップに貼ってもらうように「営業」しにいく、それで成功したらAK-69さんから直接お礼メッセージが届くみたいな企画とかできたらなぁ、と!
直接お金を使うのではなく、いろんな形で自分の大好きなアーティストを応援できる。その応援団のリーダーが廣重さんみたいな(笑)

廣重氏:なるほど、面白いですね! そういうコンテンツもあっていいですよね。
今年はファンの方を巻き込む施策にもチャレンジしていければと思うので、色々提案もらえたら嬉しいです。

佐藤:月1でAKさんのスタッフ気分で、チーフマネージャーの廣重さんとミーティング、みたいにして。ファンはマネージャーさんに伝えたいことは沢山あるはずだし、もし自分の意見が採用されたら最高じゃないですか。

個人的には原宿にあるウチのスペースで「廣重さんとファンのオフ会」をやりたいですね!酒代はウチで持ちますので!(笑)

廣重氏:検討します(笑)。 

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※廣重氏とfanicon担当 佐藤の2ショット。この二人が仕掛ける次の施策が楽しみである。

AK-69さんの fanicon はこちら ⇨『 69Homies Lab 


文  /  藤谷千明   写真  /  真魚


fanicon (ファニコン)は、アーティスト・タレント・インフルエンサーなどファンに支えられて活動する方々( faniconでは「アイコン」と読びます。)と、コアなファン( コアファン )がコミュニケーションするための場を提供する、有料会員制のファンコミュニティアプリです。


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