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#34 ヴィヨンの妻 太宰治

太宰治WEEK③ ヴィヨンの妻

齋藤孝著「読書する人がたどり着ける場所」に、「著者月刊をつくろう」に共感したが、飽きっぽい性格もあるためまずは「週刊」で。
著者は誰にしようか迷ったが、短編も多い太宰治にしようと思う。

「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ」

ヴィヨン→フランソワ・ヴィヨン(François Villon)
無頼・放浪の生涯であったが、近代的ともいえる詩作を残した(wikipedia)

大谷は入り浸っている小料理屋の金を勝手に持ち出して店の主人や女将さんと悶着を起こす。妻は大谷のその他の借金を返すためだということで小料理屋で働き続け、大谷は相変わらず店に顔を出しつづけ、私は幸せを感じるようになる。

人は幸せをどんな所で感じるのだろうか?
いくら大金を持っていても満たされず、どうしようもない旦那と貧乏暮らしをしていても満たされる。
妻の最後の一言は、人間の汚れた部分を肯定も否定もせず、強く生きる姿が映し出されていて、生きる勇気を与えてくれる。

※あくまで私の読み方です。読書#34(新書17:名著10:その他7)

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