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解きたくなる数学

読んだ本

感想

「ナットは全部で何個あるか」

こんな問いかけから始まる本に出会ったのは12月でした。
東京駅の近くにある丸善書店で「あー、全部の重さを1個の重さで割ればいいのか」とあっさり理解した私は、「さて、次の問題もこんなものかな」とページをめくります。

「3つのチョコレートがあって、小さいほうを2つもらうのと、大きいほうを1つもらうの、どちらが得か」という問題でした。
気がつくと30分以上経過していたのに解けないことが悔しくて、私はこの本を購入しました。
解きたくなっていたのです。

収録されている問題

解きたくなる問題ばかりです。
日常の一コマから抜け出てきたような、自分の生活でも遭遇するであろう場面に数学が隠れていました。

何気ない生活の中で見落としていた側面を照らしてくれる、光のような本です。

私が好きな問題は比較の問題です。

$$
31^{11}と17^{14}はどちらが大きいですか?
$$

という問題です。
夢中になって1時間くらいかけて解いたときは嬉しくて嬉しくて
本当に楽しい時間でした。

解くことに関すること

数学が苦手な人でも大丈夫です。

私も働き始めてから5年以上数学から離れていましたが、楽しめる問題ばかりでした。
むしろ、数学の楽しさを発見するという意味で、数学とは縁もゆかりもない人のほうが楽しめるのかもしれません。

また解くことへの補助もあります。

  • 各章の冒頭にヒントとなる一文があります。

  • 章ごとに問題の種類が分かれているため、その章の問題を1つ理解すると、次の問題の手掛かりになります。

「問題を解く」と考えると「解かなければ!」となってしまいます。
ですが「考える、解きたくなる」という体験に主眼が置かれている本だと感じました。
解けなくても良いから考えてみたくなる、そんな問題ばかりです。

解いてもらいたくなる

家族と旅行する機会があって、この本を持っていきチョコレートの問題をみんなでやりました。

なんだか一緒にやりたくなるんですよね。

使う知識は人を選ばないので、考える体験が好きな人となら一緒に楽しめると思います。


これからも良い本との出会いがありますように。

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