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切ることと摂食。「マンガ:リストカット症候群から卒業したい人たちへ」読書感想文#74

マンガということもあり、楽しそうで、可愛らしい雰囲気を感じて手に取ったところ・・・結構大変な内容でした。

▼リストカット症候群から卒業したい人たちへーストップ・ザ・カッティングー/たなかみる著

リストカットや摂食障害の当事者や、周囲の方の体験談を中心に、とても明るく描かれていて、読みやすかったです。

内容はとても重いのですが、あっけらかんとした空気感があります。
辛い気持ちが強くても、気丈に振舞っていて、けなげという感じがします。
もしかして、私が自傷行為をする方たちに持っている印象がそうなのかなぁ。


自傷という括りで考えれば確かに、リストカットも過食も同じ範疇とは分かるのだけれど、私はリストカットの描写には、やっぱり「ぞわっ」と感じるところがありました。少し怖い。

なんでだろう。過食は、ストレスたまったら「おいしいものたくさん食べたい」は分かるので、リストカットよりはなじみがあるというか。
でもリストカットは痛みの想像が先に来ちゃうからか。

でも、しんどいとか、人に言葉で伝えられない、でも誰かにわかってほしいとか、やっぱりそのあたりは自傷で共通なんだなと思いました。


過去に、友人などで「リストカットしているのかな?」という様子を感じたとき(リストバンドしているなど)、何かできるかなぁと一瞬思うことがありました。ほぼ同時に、中途半端な気持ちでは逆に良くないだろうなと感じて何もできなかったことを思い出します。

ベストな関わり方は今でもいまいち分からないけれど、理解は深めていきたいです。

本書では回復の道のりもそれぞれ描かれていますが、「当事者の体験を、そのまま読みやすい文章で書かれた本」って意外と少ない気がして、初心者にありがたいなと思いました。

エネルギーあるときに、また関連の本を色々読んでみたいです。
ありがとうございます。

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