見出し画像

アメリカーノの値段がおかしな理由 再投稿とあとがき

「アメリカーノの値段おかしくないですか?」

たまにお客さんに言われます。

おそらくカフェで働いた事があるんだと思います。

ご指摘の通り。カフェラテを450円で提供しているのに、アメリカーノが500円というのはおかしくて。

カフェラテはエスプレッソのミルク割り。

アメリカーノはエスプレッソのお湯割り。

誰がどう考えても、カフェラテの方が原価は高いですね。

牛乳とお湯ですから。

これには「カフェラテを頼んでよ」という、お店の意図がありまして。

なんせ、うちはカフェラテ屋なのです。

カフェラテの原価が高いので、他のドリンクでバランスを取ろうとした結果、アメリカーノを高くすればいいと考えました。

この値段なら、わざわざ当店に来てアメリカーノを頼む人はいないだろうと。

ここで、昨日の話に繋がります。

当店がカフェラテのお店と知らず、コミュニケーションも取らず、メニューも見ずに「ブラックで」みたいな注文をされる人は、高めに価格設定されたドリンクを飲んでいます。

もったいないでしょ?

お店のおすすめしてるドリンクの方が安いんだよ?

たまに何目線か分かりませんが、

「こんなのはオカシイ!ボッタクリだ!」

みたいな事を、妙な剣幕で言われる方がいます。

(何の正義感?)

それなら注文しないでよ。

価格を伏せてる訳じゃないんだから。

最後にちょっと申し訳ないのが、当店のアメリカーノが好きな常連さん。

「コクは深いけど苦味が強くなく、飲みやすいけど、深い!」

と、熱弁してくれました。

ありがとうございます。

「お店の為だと思ってこれからもよろしくお願いします」

と、言ったら笑ってくれたので、この値段のままでいこうかと思います。

やっぱ常連さんには救われますね。

〜あとがき〜

お店を始める時に悩んだ事の一つでした。

カフェラテの原価の高さをどこで吸収するか。

普通のカフェではありえない選択をしています。

アメリカーノの値段がラテよりも高いなんて。

でも、僕はここで他の飲食店を考えました。

居酒屋でもレストランでもいいんですが、あるでしょ?

「これとこれが同じ値段?」「これとこれが50円差?」

そんな商品が。

「俺のイタリアン」などは有名で、原価が100%を超える商品がありつつ、他の商品や回転率などで、バランスをとっているのです。

ただ、あからさまにぼったくるのは心が痛くて。

どうしたもんかと考えた結果、アメリカーノが浮かびました。

僕が飲んでほしいのはカフェラテで。

「カフェラテを飲みに行くならラテトーキョーだよね」

そんな空気を作りたくて。

それなのに「アメリカーノ」を頼む人は、わがままだ!

こんな自分の中の理屈があり、妙な値段設定になった記憶があります。

予想外だったのは、4年前にも書いたけど、アメリカーノにファンがついた事か。

確かに美味しいんだよな。

だから安売りしなくていいかと思ってるんだけど。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?