耐えられるモノ
ラテを作るんです。
あまりにも不甲斐ない一日になりそうだったので、自分が作ってるモノをきちんと飲もうと。
ちゃんと量り、ちゃんとしたカップで、ちゃんと向き合って。
そんな事をしていると、常連さんが入ってきて。
「カップで飲んでるなんて珍しいですね」
「ちょっと確認したくてさ」
「いつもと変わらないですよ」
「俺もそう思うんだよ」
こんな他愛もない会話が出来るのが大切で、ちょっと救われました。
7年半と一般的には長く続いてる部類に入るとは思うんですが、それはあまり関係なくて。
美味しいから続いてる、魅力があるから続いてる。
と、そんな簡単な話ではない事はやっているからこそ分かります。
ほんと、運しかないかもしれない。
あと、この前も書いたけど立地か。
ただ、続いた時、なんなら流行った時に耐えられるモノにしとかなきゃいけないとは思っていて。
お店をやってると色々な声を聞くんです。
「あそこに行ったけどイマイチだった」
「期待してたけど普通だった」
僕の前だから言ってる事もきっとあって。
あそこの人気店よりもこっちのほうが美味しいですよ。というニュアンスで。
そう言ってくれる嬉しさはありつつ、きっと同じようにどこかで僕も言われてるんだろうなと。
だからこそ、耐えられるモノという感覚を大切にしなきゃなと。
何かの拍子でうちが人気店になった時。
そんな時に来る人は当然このnoteを読んでないし、インスタも誰かの投稿しか見てないし、なんならうちが何のお店かも分からずに来る人が沢山いて。
そんな状況にきっと僕はイライラしモヤモヤし、こなすようにドリンクを作ると思うんです。
その時、期待を超えるのは難しいとは思うけど、下回りはしないようなモノにはなっておかなくちゃいけなくて。
「これで人気店なの?笑わせるぜ」
と、思う人が多かったら終了なのです。
誰もが批評する時代ですしね。
最近思うのは、どのお店もそうだけど適正量があると思っていて。
予期せぬバズりや、意図したバズりのせいで、それを大きく超えてしまってる所があって。
やってる本人の気持ちは分からないけど、あれは相当ストレスかかってるだろうなと勝手に心配しています。
元々、誰に向けて作りたいと思ってたんだっけ。
と、ふと我に返った時にしんどくないかなと。
最初は売上がついてくるから紛れるんだけど、それが落ち着いた時に大丈夫かなと。
余計なお世話なんですけどね。
今の時代、必要以上に広がってしまう分、それに耐えられるモノが必要で。
もし、そうではなかった場合、相当なしっぺ返しがくるんじゃないかと思います。
そんな時がいつ来るか分からないから、常に準備しとかなきゃなと。
だから、たまにラテを作ってね。
これでいいよな、大丈夫だよなと。
えっ?大丈夫だよね?
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