見出し画像

アイデアと移動距離

『アイデアは移動距離に比例する』

フランスの哲学者ジャック・デリダが言ったとか言わなかったとか。

この言葉を引用して、移動の大切さを説く人がいらっしゃいます。

フットワークを軽くしろ、興味があるなら赴け、とりあえず足を運べ!

耳が痛いですね。

昨日、自分の移動しないっぷりを書きながら、冒頭の言葉を思い出していました。

言い切り型で、相反しそうな単語を使い、言っているのは哲学者という。

誰もが「そうかもしれない」と、納得させられてしまうと思います。

僕も否定する気はないです。

ただ、だからと言って「移動したほうがいい」という安易なアドバイスには、拒否権を使わせてもらいます。

そもそも、「アイデアが枯渇してる、何かを生み出さねば」と、僕は思ってなくて。

毎日書いているこれも、ネタ不足はしょっちゅうなんですが、この為に何かをしようという気はないのです。

あくまでも、僕の日常で起きた事、思った事の、ご報告。

そりゃどこかに出向いたら、何かは起きるでしょう。

というか、出向く段階で何かを書こうと思っているので、ネタを探しに行っているのです。

でも、それは不自然で。

内からこみ上げてきたものを書いていたのに、外から接種するのは違うといいますか。

そこまでしてnoteの充実を図ろうとは思ってないのです。

僕の本業を忘れないでほしくて。

椅子の男ではないのです。

ネタ不足と書くと、インプットが足りてないという指摘を受けて。

哲学者の有り難いお言葉を真に受けると『インプット≒移動距離』となり。

だから、移動だ!休みだ!次のステージを!

と、なりがちなんですが、いやいやちょっと待ってくれと。

自分で言うのもなんですが、毎日まあまあの量の文字数を書き、まあまあ幅広く書いてるほうですって。

他の飲食店のnoteを見てみてよ。

開業のきっかけ、こだわりの商品、お客さんとのほのぼの日常、経営は大変だ。

これらを一ヶ月程も書いたら、更新が止まる人がほとんどなんだから。

まあ、そこと比べてもしょうがないんだけど。

上を見るんだ、俺。

移動距離と比例するのは、出会う人、環境が変わるからでしょう。

その土地に住む人が何を大切にし、何を糧に生きているのか。

頭で考えるには限界がある事も、そこに行けば分かる事があるはずで。

ビジネスというのは、問題解決や課題解決の為に始める事だから、そりゃ移動が大切なのです。

だから、この哲学者の考えは全く否定してなくて。

ただ、僕のアイディアの枯渇と結びつけるのはちょっと違うと。

ライターが本職になったら、移動の大切さが分かるんでしょうね。

でも、僕はコーヒーの人だから。

移動するんじゃなくて、来てもらうのが性に合っているのです。

そこからアイディアを貰ったり、拾ったりして、もうすぐ5年も書いているのか。

そりゃ枯渇もするわ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?