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不安と控えめな自信

モノって大事で。

心に訴えかけるビジネスモデル。毎日休まず朝から晩まで。

と、冗談半分で言いつつ、実際そうだから冗談とは捉えられず。

推し活が飲食店にも来るはずで、それはモノじゃなくて人につくはずだとは思っていて。

そんな事を過去に何度も書いているんですが、冒頭で書いたようにモノって大事で。

というか、書くまでもないと思っていましたが、勘違いしてる人や勘違いされそうなので少し書こうか思います。

うちは美味しいカフェラテを提供しています。

と、アホみたいなストレートな話ではなくてね。

自分でお店をやってる人は、多少なりとも自分が作ってるものには自信を持っているはずで。

ただ、それはどこまでいっても主観だし、自分が作ってるものを否定する事は難しいので、美味しいとは思ってる”けど”ぐらいの自信の人が多いのではないかと推測します。

僕なんかはまさにそうで。

「流行りの浅煎りは口に合わん。チェーン店は美味しくない。じゃあ自分で作ろう」

という流れで今の味になったんですが、もちろんこれも主観でしかなくて。

需要があるかとか、意図が伝わるかとか、美味しいかどうかなんて分かりません。

さらに今の時代、美味しければ人気店になると思ってお店を始める人はきっといなくて、モノ以外の部分にも力を入れるのが当たり前だと思います。

ただ、だからと言って手を抜いていい訳ではなくて。

トータルで100点を目指すのではなく、モノはモノ、人は人、マーケはマーケと、あくまでも別項目。

それを勘違いしてモノ以外に振り切ってる所は、遅かれ早かれな気がするんです。

でも、上手いことやって一時的に人気店になる所はあって。

僕なんかは最初の数年間、歯噛みしてそれらを眺めていました。

足を運んだお店もあるし、お客さんにそれらのお店の感想を聞いたりもしました。

はっきり言うと、不安だったのです。

僕が美味しいと思ってるものはそうでもないのかもしれない。

僕が価値を感じてる部分には需要がないのではないか。

これらは今でも不安に思う事はあるんですが、当時に比べたら幾分ましで。

それは常連さんはもちろん、noteを書いてると遠方からわざわざ来てくれる人がいまして。

それはそれは有り難く、この仕事をしていて良かったと思える事なんですが、中には何回も来てくれる人もいて。

遠方なのに。

それで、ふと思うんです。

不味かったら二度と来ないよなと。

もちろんnoteを読んでくれているので、モノよりも会いに来てくれてる割合が高いとは思うんです。

でもね。

僕なら行かないもん。

不味かったら。

ましてや誰かを紹介したいとか、時間を割いてまで話したいとは思わない。

でも、直接的な言葉で「美味しい」とか「売れる」とか言ってくれる人は少なくて。

それは気恥ずかしさもあるだろうし、言われる側も「本人を前にしたらそう言うしかないか」と思ってしまう。

だから、繰り返し来てくれるというのは、最低限はクリア出来てるんだろうなと思えるんです。

ただ文章を書いているだけだと会うのは難しくて。

モノを作ってるから会いに来てくれる人がいて。

だからこそ手を抜いちゃいけなくて。

偽ることが簡単な時代だからこそ、バレる人にはバレてしまいます。

期待値が高い分、そのがっかり感はえげつないでしょう。

今の僕は控えめな自信を持っているんですが、それは持たせてくれた人達がいたからで、感謝しかありません。

モノ以外で人を呼べるからこそ、モノって大事だと思うんです。

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