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人の気持ちの重み

その結果も経営者によって考え方が違うんだけど、続けられてるという事実は重い。

昨日、こんな事を書いて。

これはお店をやってから思った事でした。

さくっと稼いでさくっと撤退の素晴らしさ。

流行の移り変わりの速さに対応するには、これが一番効率が良いと思う。

頭では分かってる。

一発当てるのも才能だと思う。

ただ、この人達と同列に扱われるのは少し嫌で。

ちょっと前のタピオカ屋の乱立とかが分かりやすい。

お金の為でしかない。

お客さんの事が歩く野口に見えていた事だろう。

よその事はこれぐらいにして。

お店をやっていて思うのは、続ける事の難しさ。

お金だったり、やる気だったり、飽きだったり、環境の変化だったり、、きりないわ。

少しでも心が弱くなっていると、閉めてしまおうかと考えてしまいます。

というのは、そっちのほうが楽だから。

考えたくなくなるんです、お店の事を。

それで、考えるのをやめるには閉めるしかなくて。

廃業率が高いのは、お金の問題だけではなく、心が折れたり、考えるのを放棄したくなったからではないかと推測します。

同業者なら分かってくれるんじゃないかな。

そんな弱った心を救ってくれるのは、お客さんで。

この人の為ならお店を続けるか。

と、思えるような人が多ければ多いほど、踏みとどまる事が出来ます。

先日、「コーヒーハウス ニシヤ」の西谷さんのインタビューが掲載されていました。

同業者は是非リンク先へ。

その閉店に、業界の誰もが驚き、理由を考えたと思います。

この記事ではこんな事を話されていました。

そして何より、常連のお客様が入れなくなってしまったことが辛かったです。私がずっと大切にし、築き上げてきたお店の雰囲気、空間、サービス、そしてお客様との交流。それらがすべてなくなってしまいました。
fashionsnap

分かる。

と、簡単には言ってはいけないかもしれないけど、分かる。

最近、うちのお店は少し混雑していて、常連さんともあまり話せない日が続いています。

申し訳ない気持ちと、僕も話したいという気持ちがあり、さくさくと回転するお店を眺めては、これでいいのかとも思ったり。

ただ、常連さんほど理解をしてくれてるのが、有り難く。

だから、続けられるんだと思います。

どんな時でも支えてくれてるからこそ、僕の気持ち一つで終わらせるのは申し訳ないと思える。

ほんの少ししか話せなくても、来てくれてる事には変わりなく。

顔を覚えられない僕でも、流石に常連さんかどうかは認知していて。

混んでいても来てくれてるという事実は、あなたが思ってる以上に店主の心の支えでもあります。

続けられるのはお客さんがいるからで、続けたいのはお客さんの為で。

お店を7年ちょっと支えてもらって、僕も誰かの日常をちょっとだけ支えていて。

このバランスが崩れた時に終わりを迎える気がします。

ニシヤさんのインタビューを読んで改めて思いました。

という事で、「続けられている重み」というのは、人の気持ちの重みという事でした。


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