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おじさんが来なくなったら終わり

「おじさんも来るんですね」

「おじさんが来なくなったら終わりだよ」

今日、こんな会話をしまして。

普段は週末に来る事が多い人が、平日の光景を見て驚いていたのです。

オフィス街という事もありますが、近いからという理由だけで通ってくれるほど簡単ではなく。

近所には他のカフェが沢山ありますし、コンビニもあるし、社内には無料で飲めるコーヒーサーバーなんかもあるみたいで。

そんな中、選んでもらって、通ってくれてる人がいて。

しかも、おじさんで。

僕は嬉しいのです。

SNSにあげる為でもなく、周りに誇示する為でもなく。

自分を彩る為の小道具として買ってくれる人よりも、日々を奮い立たせる為に買ってくれる人のほうが作り甲斐があって。

女性にもそういう人はいるぞー!

知ってます、大丈夫、うちに通ってくれてる人の事は理解しているので。

今日書きたいのはそういう事ではなく。

中学生の時、理科の先生だった窪田先生が仰ってました。

「同性の友達を大切にするんだぞ。異性に目がいくのも分かるがな、まず同性だ。順番を間違えるな」

と、なぜそんな話になったのかは覚えてないんですが、授業中に熱く語っていました。

完全なる文系の僕は、理科の授業については何も覚えてないんですが、この言葉だけは覚えてまして。

なんとなく分かるのです。

同性と異性とで、どちらを味方につけるのが難しいかと言うと、多分同性で。

厳しいじゃないですか、同性のほうが。

あと、世の中に出回ってるテクニック論などは、基本的に異性に対してで。

だから、同性を惹きつける方法なんて分からないんです。

正直に言うと、僕も未だに分からなくて。

仲良くさせてもらってる人はいるけど、具体的に何に惹かれてるかと聞かれたら、答えられない人が殆ど。

ただ、なんとなく良い。

ただ、なんとなく話したい。

ただ、なんとなく一緒にいたい。

と、漠然としすぎているのです。

だから、おじさんが来なくなったら終わりな訳で。

何か良くない事に勘づいた時だと思うんです。

通わなくなったという事は。

しかもそれはドリンクの味がとかではなく、きっと僕に問題がある時な気がしていて。

なおさら気をつけないといけない。

客数が増えていればいいか。

売上だけを考えるとそれが正しいと思うんですが、数字の中身も大切で。

お店のバロメーターというよりも、僕個人のバロメーターとして、おじさんの離脱率は大切な指標なのです。

おじさんが来なくなったら終わりというのは、店の終わりの事ではなく、僕の終わりという意味なのでした。

お前ももう35歳だろ、おじさんやないか。

という言葉には、耳を塞ごうかと思います。

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