扉が開く時

ガチャ

扉が開く。

「こんにちは」

僕は言う。

「・・・・・」

扉を開け放したまま、相手は入って来ない。

見つめ合うと素直にお喋り出来ないのかな。

僕は待つ。

店内を見回した後、相手はようやく口を開く。

「今日ってイートインは無い日ですか？」

大喜利なのかな？

そんなお店ってあるのかな。

日によってイートインを無くすお店って。

貸し切りぐらいだろ、そんな日があるの。

何で見て、どう勘違いし、どんな想像をしたらそんな言葉が生まれてくるんだろうか。

分からない。

そうか、今日はテラスに席をだしてないからか。

雨のせいだ。

イートインとテラスを間違えて言ったんだろう。

・・・

ないない。

めちゃくちゃ店内をキョロキョロして椅子を探してたもんな。

思い出はいつの日も雨。

と、終わらせようと思ったのに。

雨とか関係ない人だった。

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ガチャ

扉が開く。

「こんにちは」

僕は言う。

「あー」

相手が言う。

あーって言うな。

あーって顔もするな。

UMB2018のMU-TONではないんですが、これは覚えといてほしくて。

「あー、店内で飲めないんだ」

「あー、現金だけか」

「あー、オーツミルクないんだ」

全部言われた事があるし、あーだけなら何百回とあります。

これは誰のせい？

僕？

なぜ？

イートインがあるなんて言ってないし、現金だけと書いているし、東京牛乳がウリだぞ！

落ち着くんだ、俺。

常識的にそれらが用意されてるのが普通なのかもしれません。

だから、僕もたまたま寄ってくれた人には何とも思わないです。

はい、本当に。

うちの色々を知らなくて当然なので。

ただ、このような顔をする人は調べて来る人が殆どで。

なぜ分かるかというと、外でずっとスマホを眺めてるからで。

スマホとうちを見比べては、首を傾げたり、店の前を行ったり来たり。

すっと入ってこい！

とは、思うけど僕は待ちます。

ようやく入って来たかと思えば、調べが足りず。

「あー」の出来上がり。

スタバがカフェの常識ではないんです。

肝に銘じといてください。

こんな事を書く人が店主なんです。

推し量れるでしょ？

ちょっと痛いんだ。

そうか、君らは文字が読めないのか。

公式の情報を追わないタイプか。

うちのお店以外でも「あー」って言ってるんだろうな。

嫌われるぞ、その口癖。

自分の落ち度を相手のせいにするな。

自己を省みない奴は成長もしないぞ。

はぁー。

（お客さんにはぁーって言うな）