毎週来てた人が、ぱったりと来なくなり。
「どうしたんだろうか?」
そんな事を思ってたら、一ヶ月ぶりに来てくれて。
「色々な事が重なり来れませんでした」と。
色々の詳細は聞いたんですが、不幸の重なり方が笑えないのと、でもちょっと笑える後遺症もあって、これは二人の秘密にしとこうと思うのです。
お店をやってると、わりと珍しくない事で。
ずっと来てた人が来なくなり、ふとした瞬間に現れて。
「良かった。生きてたか」
そんな気持ちになるのです。
マジでね。
一年ぶりはざらにいて、五年ぶりも稀にいる。
当たり前にお店があると思ってるのが、怖い所で。
皆さんに足が遠のく理由があるように、僕にも色々があるんです。
「いつまでもあると思うなよ」
こんな警告をしつつも、どうせ続けてしまう未来も見えていて。
困ったな。
いつまで続けるんだろうか。
一度足が遠のくと、次に来るのが億劫になってしまう。
その気持ちは分かるから、僕から連絡する事はなく。
夜の仕事ではないし、個人ノルマもないですし。
妙なプレッシャーに感じられても嫌だからな。
ただ、心配ではあるのです。
元気にしてるだろうかと。
週に一度のガス抜きに来てた人が、どこかで爆発してやしないかと。
他に見つかってればいいんですけどね。
そういう場所が。
これは本当に思っていて。
別にうちじゃなくてもいいんです。
ただ、生きていれば。
暇な時間が長くなると、ふと頭に浮かびます。
「元気にしてるだろうか」と。
「おーい、大丈夫か」と。
そのタイミングで書き出してしまったので、こんな文章になってしまいました。
今風に言うと、エモいってやつか。
陽が落ちるのも早くなったし、夏の終わりだしな。
こんな日もあるか。
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