戻れない
紅茶専門スタンド「コンマティー」を全国展開していたティーカンパニーが破産。
タピオカブームが終わったのは周知の事実ですが、「そうか、コンマティーもか」と、思ってしまった昨日。
ここのチーズティーが流行った頃、何度も言われたんです。
「ラテでもやればいいのに」と。
全てを聞き流したんですが、そんな話は置いといて。
内情がどうなってるのかは全く分からないんですが、記事によると、2019年11月期に売上高は約6億4000万円で、2020年11月期の売上は4億245万円。
それが、2023年に破産してしまうというね。
先程も書きましたが、内情は分からないので、計画的なのかもしれないですし、どんな経緯があったのかも分かりません。
ただ、僕が思ったのは、それほどの売上があるのなら、続けようと思えば続けられたんじゃないだろうかという事で。
それでも全ての店舗を閉店したという事は、戻れなかったんだと思います。
それか借入が多すぎて、縮小したらとても返済できる額じゃなかったのか。
分からないけど。
戻れなかったというのは、良い時期を経験してしまうと戻れなくなるんです。
うちの1年目はそれはもう悲惨な売上で、ほとんど給料が無い状態でした。
実家から通っていたので、交通費のみみたいな状態で。
それでも続けなきゃと思えたし、続ければいつか。という希望を持ってました。
ちょっとだけね。
そこからどうにか続き、給料もそれなりになり。
(まだまだまだまだ低いけど)
すると、もう戻れないんです。
あの時は出来た事が、もう出来なくなる。
贅沢を覚えたからという理由だけではなく、その間に歳を重ね、少しは経営に慣れ、小賢しくなったせいだと思います。
一言で言うと、割に合わない。
あのストレス、あのプレッシャー、あの恐怖。
それを、安い給料ではもう立ち向かえないと言いますか。
「それはもう無理」となってしまうのです。
急激にここまで大きくなったコンマティーなら尚更なんじゃないかなと。
この会社は、3年前に約4億円の売上がありました。
その時の店舗数がどれぐらいか分かりませんが、これはなかなかの数字でして。
需要が完全に無くなったとは言いづらい。
タピオカブームは去ってるとはいえ、好きな人はいるはずで。
だから、規模を縮小して、売上の立っていた所だけを残す選択肢も無くはなかったと思うんです。
それでも、やらない選択をした。
きっと戻れなかったんだろうな。
という、僕の想像。
僕もいつかはそんな日が来るのかな。
いや、億の売上までいったブランドと比べるのなんて烏滸がましいか。
売れるのだけが正義ではない理由の一つがこれだと思うんだよな。
続きはまた明日。
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