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何度目かの期待しない

お店にいると色々な人から様々な話を聞きます。

昔から人の話を聞く事が多く、働いていた職場はスタッフの数が多く、今では常連さんが多く。

色々と様々と書きましたが、悩みと不満を抱く時、その対象は人の場合が殆どです。

同僚とか恋人とか家族とか。

そんな話を聞けば聞くほど、僕は人に期待しなくなりました。

そう、今日は僕が昔からよく書いている、期待しないというお話です。

「あの人が仕事をしてくれない」「あの人が浮気をしている」「あの人が理解してくれない」

まあ何でもいいんですが、理解出来ない事と遭遇すると、憤りが生じます。

「何で?」「どうして?」「分からない」

そんな言葉が沸き起こり、でも、相手に直接言う事は憚られる。

だから、利害関係の無いカフェの店主に、まあ僕なんですが、お鉢が回ってくるのです。

「どうしてですかね?」

この時の僕の答えは、大抵一緒で。

「人ってそんなもんだよ」「理性よりも本能で動くからね」「誰かよりも自分を優先するもんだよ」

話の内容や対象によって言葉は変わるんですが、根底にあるのは、相手に期待しないという事です。

自分の考えと相手の行動にギャップがあるから、「何で?」となる訳で。

そのギャップを生み出してるのは、自分なんです。

自分だったらこうする、普通だったらこんな事はしない。

それらは自分を基準にしているからで、その基準を逸脱した時に「もー、なんでや」と、なってしまう。

だから、期待するなってと言いたくなるのです。

この手の憤りを感じやすい人の特徴として、真面目な性格である人が多く。

理屈で物事を考えられて、一般的な常識も持っていて、人として優れていると感じる事が多いです。

だから、許せなかったり、理解できなくて絶望すると思うんです。

これの根本的な解決法は無くて。

というのも、相手が改善する事が殆ど無いからです。

誰かに言われて変わるような人なら、とっくの昔に変わってるはずで。

でも、いい大人でも、どうしたもんかという人が沢山いる現状を見ると、きっと人は誰かに言われて変わる事は少ないと思うのです。

人よりも動物に近い人は特に。

自分で気付いて、自分で変わろうと思わない限り、難しい。

電気の流れる柵に触れて、初めてこれは触ってはいけないのだと学ぶ感じ。

だから、何かしらの失敗からしか学べないと思うのです。

僕は何か大きな失敗をしたからこうなった訳ではなく。

ただただ積み重ねでしかなくて。

人の話を聞く事が多ければ多いほど、人に期待する事が出来なくなったのです。

世の中には駄目な人が沢山いて、自分の思い通りに動かない人が殆どで、僕も他人から見たらそのうちの一人。

これが前提としてあり、じゃあどうやって心を保とうかと考えると、出てきた答えは一つ。

「相手に期待しない」

絶望でもなく、斜に構えるでもなく、俯瞰してみてるんだぜ。でもない。

ただの、防衛反応。

他人は無理でも、自分なら変えられるので。

個人的にこの考え方はおすすめなんですが、頭で理解するだけだと難しいかもしれないので、沢山の人の話を聞いて、ちょっとした絶望をするのが良いかもしれません。

ドキュメンタリー番組を見るとか、本を読むでもいいか。

人が傷つく時は、相手に対する期待からの裏切りが起きた時。

この事実に気がつくと思います。


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