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"定番"は地球を救う

はじめまして。米津雄介と申します。
硝子の醤油差しからチタン製の自転車まで、さまざまな日用品における未来の定番をつくる「THE」というブランドを経営しています。

会社名は「THE株式会社」/ ブランド名は「THE」

そう。英語の定冠詞のTHE(ザ)です。

よく比喩で「THE JEANSといえば Levi’s 501」といった表現をすることがありますが、「これこそは」と呼べるモノ(=THE)を、その道のプロであるメーカーや工場と一緒に作りましょう、というブランドです。

例えば、デンマーク王室のカトラリーを製造する燕市の大泉物産と、従来の製法から脱却した「立体」としてのカトラリー製造にチャレンジしてみたり、

唐津の十四代中里太郎右衛門さんにご協力頂いて、茶陶器の名品三指に数えられる唐津焼の起源を紐解きながら「これぞ唐津」と呼べる飯茶碗作りにチャレンジしたり、

流行に左右されず長く使えるモノを作り続けています。


”定番”をつくる、というブランドコンセプト

THEは2012年に創業しました。世の中にはこんなにたくさんのモノがあるのに、心からずっと使っていたいと思えるモノって実は少ない。そもそもこんなにたくさんの選択肢が必要なのだっけ・・? という想いが創業のきっかけです。

こんなにたくさん要らない、と思っているのに、欲しいものがあまりない。
そんな矛盾を抱えながら、辿り着いたのは、

10年、20年後にも残る、長く愛される定番を作る。

というブランドコンセプトでした。


定番と呼べるものが既にあれば、それを使う。
でも、そう呼べるモノがないジャンルは自分たちの未来のために作ってみよう。という考え方です。

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環境汚染と資源枯渇に対する課題

実際にモノをつくりはじめて、すぐにぶつかったのは資源や環境に対する課題。

未来のための定番には、形状・機能・素材といった物理的な側面や、歴史や価格といった心理的な側面で定番たる所以が求められると同時に、環境汚染や資源枯渇といった課題に対して、出来る限り負荷の少ないモノを作る必要がありました。
もちろん美しさや利便性を追求しながらです。

排水が100%自然に還る洗濯洗剤や、10年着続けてもへたらないスウェットなど、
様々なアプローチで定番を探っていく中で、洗剤詰替用パックの完全リサイクル素材への切替検証や、環境省プロジェクトでの不用品回収、THE SHOPでの包装材削減やオフィス電力の再生エネルギー化など、幾つかの取り組みを進めてきました。

もちろんどれも素敵な取り組みなのですが、今の僕らの力では出来ないことや、調べれば調べるほど複雑で解釈が難しい問題、取り組みの中でいくつかの矛盾によって結論が出ないこともありました。

例えば、新開発された環境対応素材は、本当に未来を良い方向に変えてくれるのか?100%保証できるものはなく、自分たちの基準を持って決めていかなくてはなりません。

ギフトのリボンや熨斗は資源として考えると無駄かもしれないが、人と人との関係性にとって、本当に無くすべきものなのか?

可燃ごみでの発電はゴミ削減やリサイクル促進に逆行していないだろうか?

どれも真偽を確かめる手段が難解だったり、そもそも単一の正解なんてないかもしれない課題です。

”最適”と暮らす

わたしたちが抱える課題の多くは、単純に善し悪しを決められず、誰もが頷く"最高"の解決方法は存在しないことばかり。

であれば、誰もがすぐに実行できる"最適"な方法を模索するべきなのかもしれません。

そしてそれはやっぱり、「心が喜ぶモノを長く使うこと」だと改めて思うのです。

これぞ、と思うものを長く使ってもらえれば、材料としての資源も、作るためのエネルギーも、新しいものを提案する労力も省力化でき、その分を他の事象へ投資できます。捨てないことでゴミ回収やリサイクルの省力化にも繋がります。


世の中にはたくさんの見解や矛盾があるけれど、環境や人への負荷について考え抜いて作られたモノを出来る限り長く使ってもらうことが、僕らの考える”最適と暮らす”というビジョンへの近道だと思っています。


”定番”は地球を救う

モノを作れば負荷がかかる。もちろん僕らもその十字架を背負っています。

ならばせめて、廃棄される量を減らしたい。

機能的で耐久性があり、流行に左右されないデザインが"定番"として普及すれば、

"定番"は地球を救うかもしれない、と考えています。



読んで頂き、ありがとうございました。


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