プロセス教育

まず言葉の定義から

プロセスとは? 1 仕事を進める方法。手順。「作業の―」2 過程。経過。 コトバンクより
段取りとは?   物事を運ぶための順序。事がうまく運ぶように,前もって手順をととのえること。手はず。 コトバンクより

「段取り力」というのは提唱している方もいらっしゃるので、どちらでも意味はあまり変わらないのですが、前もって手順を整えるだけではなく、途中でも修正という意味も含めて「プロセス」という言葉を使おうかと思います。

私が、最近この「プロセス力」の必要性を感じたのは、

1.建築関係のビジネスミーティングで、段取りが大事という話がでたこと。
建築現場では、段取りが上手くいっていないことが多く、その結果大工さんが一日仕事ができなかったり、待たされたりという問題が多く発生しているようです。「段取り」大事だなと実感しました。

2.チームがうまくいく三要素の一つ「プロセス」に注目。「プロセス」が大事だとは思っていても、腹落ちしていなかったのか、プロセスを意識した子育てに取り組もうと思ったこと。

さて、プロセス力ですが、1の建築現場の事例だけでなく、仕事では非常に大事になっていることを痛感しています。
例)
・今までのプロセスを疑わないで、ルーティーン作業をしているため、必要のないプロセスを経て時間をかけて仕事をしている人 →無駄な残業
・自分の仕事でもプロセス管理ができていないため、人に迷惑をかけている人
 →人の時間も奪っている
・チームで役割分担ができていないため、同じ仕事を二人で行っているという無駄なプロセス
他に、スポーツのトレーニングでも、
・無駄なトレーニングをしている
個人的な勉強においても、
・どの段階でどの勉強をすればよいか、無駄な勉強になっている可能性がある。

など。私の大嫌いな「無駄」だらけですね。

では、子どもに対して、どうやってプロセスを意識させればよいか?

1.目標を設定したあとに、プロセスもラフで良いので設定

例えば、漢字検定●級に挑戦しよう!という目標を設定。
そのあとに、では、何をすれば良いか?を考えさせる。
この問題集をしたあとに、間違いを直して、最後の仕上げに漢字アプリのクイズに答えるなど。自分でプロセスを考えるくせを付ける。
ファシリテーターとしての親の役割は、その考えを引き出す声掛けとアシスト。

2.何かをするときに、「まず最初に何をするの?」「次はどうしようか?」というプロセス確認の声かけ。この時に、板書するのも良い!

我が家の6歳の長女は、プロセスを考えるのが好きらしい。土日にパパに公園に連れて行ってもらいたい長女は、「時計の針が5までにおもちゃを片づけるから、6には絶対に公園に行こうね!」と言って、連れて行ってもらおうとする。なかなかのつわもの。

自分で考えなくても、「早く公園に行こうよー。」という子どもにたいして、「公園に行く前にはまず、何をしようか?」「準備は何が必要かな?」などの声掛けもプロセス力を鍛えることができる子どもに育つのでは?

3.プロセスが関わる手伝いをお願いする。

代表的なのが料理だろう。料理は、プロセスが命。忙しいと、プロセスの説明まで気が回らないが、早く皆で食べられるためには、「今、何の準備をしたらいいいかなー?」とか、「今、ごはんをよそってくれれば、もういただきますできるよ。」とか、その子の段階によって声掛けを変えれば良い。我が家の2歳児は兄姉がお手伝いをするのを見て、「次は何をすればいいですか?」と質問してきた。この時には親ばかながら感動して、いただきますをする前に皆の前でほめたのを覚えている。

最近、なるほどーと思った幼児番組があったので、ご参考まで。

ディズニーチャンネルの「きんきゅうしゅつどう隊OSO」という番組

番組概要は

なかまのウルフィやドッティと毎日トレーニングに励む、かわいいクマのぬいぐるみオーソーは緊急出動隊の一員。手紙を出したり、花を植えたり、図書館で本を借りたり。初めての事や難しいチャレンジに、どうすれば良いか分からず困った子どもがいれば、指令を受けて現場に急行。ポー・パイロットのガイドにしたがって、3つのステップで解決していきます。

というものなのだが、これがプロセス力アップになるほどーと思える論理的な内容。

1.指令を受ける
これが、任務となる。いわゆる目標の設定である。子ども向けなので、図書館で本を借りる。部屋を片付ける。友だちをつくるなど、ごく一般的な内容。

2.子どもとOSOが一緒に3つのステップで任務をこなす
1で設定した目標を達成するために、必ず3つのステップが存在する。プロセスという概念がないと、こんなの当たり前!と思ってしまうことだが、プロセス教育の第一段階としてとても重要。途中でプロセスを遂行していく、ヒントも出す。

3.振り返り
最後に任務を遂行(目的を達成)したところで、振り返りを行う。特に、新しく学んだことを自身に活かすのである。私が見た回(トイレに行く)では、任務遂行中に話しかけすぎて集中できないと言われて、最中には話しかけすぎないという振り返りがあった。これを、自分のトレーニング中に取り入れて「話しかけすぎたらいけないのだった!」と振り返る場面。


「プロセス力」を鍛える!
参考になれば幸いです。



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