「ラーゲリより愛を込めて」
すごく素敵な映画でした。どこで観るのが正解なのか分からないくらい泣きました。。
戦争をどういう風に描いているのだろう、という興味があったのですが、観ているうちにだんだんと、これはそういう映画ではないのだな、と思えてきました。
戦争の結果として起こっている出来事を、悲劇を描いているけれど、その戦争自体が不可抗力としてそこにある感じが、表面的ではあるけれども、逆に良かったと思いました。
シベリアに抑留され、ソ連兵たちに酷い目に遭わされているけれど、それをことさら憎いと、ひどい奴らだと描くのではなく、かといって色々な事情を汲み取るでもなく、それはそれとして、この状況をどうしようか、というところに焦点が当たっていて、あの時代のあの人たちは、あの耐え難い状況をどう生き抜いたのか、ということではなく、むしろ今の時代の私たちへ、理不尽で辛い目に遭った時にどう生きていくのか? 人間らしく生きるとはどういうことか? という問いかけを発してくれている映画なのだなと…
だから、何かを美化しているわけでもない。
戦争を扱った物語に深く感動すると、「この物語は、もし戦争がなければ存在しなかったのだ」という矛盾に必ず陥ってしまうのですが、この映画にはそれがなくて、そこに驚いて、ひたすら温かい気持ちになりました。
とても嬉しいです。
そしてやっぱり、ミセスはずるいです…
この歌詞には本当に泣きました。
Soranjiというタイトルが物語に関係していると聞いていたはずなのに、まさかそんな展開だとは思いもよらず、涙涙です。
劇場で観られてよかったです。
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