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【だいすきなドラマシリーズ⑤】

こんにちは。
土日はなんだか時間がゆったり流れているように感じます。
引き続き、だいすきなドラマシリーズ。
ドラマ以外のこともたくさんたくさん書きたいのですがなかなかドラマが好きすぎてドラマばかりになってしまう。
今回は、昨晩、最終回が放映された『東京タワー』🗼
江國香織さんが大好きで原作を読んでいて、素敵だなと思いました。
最初は板谷由夏さん目当てで見ていたのですがどんどん引き込まれました。
不倫ドラマなのですが美しい。
※ネタバレも含むので昨晩の最終回を見ていない方はご注意ください。

東京タワーのあらすじ

医大生の小島透は、建築家の浅野詩史と出会い、恋に落ちる。
甘美な時間を過ごす二人。
また、透の同級生の大原耕二もまた、家庭教師先の人妻の川野喜美子と恋に落ちる。
透にとって二周りも年上の詩史との恋は世界の中心であり彼女が透の中で一番だった。
耕二は、喜美子との関係は遊びだと思っていたが次第に彼女に夢中になってしまう。

このドラマの魅力

不倫ドラマだけど、とてもきれいです。
年上の女性のことを「自立している」「何でも一人で決める強さ」
と思っている20代の大学生。
でもそう見えているだけであって本当は…
40代女性は40代女性なりの葛藤や悩みがあって。
20代男性(女性も)の恋心って本当に純粋で、好きになったのが40代女性という年の離れた人であっても
「自分はずっとこの人だけ」って信じて疑わなくて。
でも、40代女性は彼の未来にはもっと素敵な人が現れることを分かっているから手放しで喜べなくて。
永瀬くんの板谷さんを見つめるまなざしが、本当に好きな人を見る目になっていて。
でも、板谷さんの永瀬くんを見る目は、自分のことを好きでいてくれることは充分に分かっている。
気持ちに応えたいけれどどこか怖さも感じている。

人と人は

人と人は空気で惹かれ合う
(第一話 浅野詩史)

素敵だなと思いました。
10代の頃の恋愛って、どちらかというと衝動的。
一目惚れして好きになって告白して付き合って…
でも、年を重ねていくと気がついたら付き合っていることが多い。
「一緒にいて楽しくて」「楽しいからいつも一緒にいて」
「いつも一緒にいるからずっと一緒にいるようになって」
と容姿とか肩書じゃなくて空気なんですよ。
会話のテンポや香り。
一緒にいて心地よさが生まれたら惹かれ合う。
それは、人どうしではなくて環境も同じだと思います。
職場も学校もサークルも。
この人のとなりは落ち着くな。
この人と一緒にいるとよく笑うな。
そこにいるとなんとなく呼吸がしやすいな。
そんな空気感って、言語化できなくて感覚的なものだから人との関係も説明がつかないし簡単に切ったりくっつけたりできないのでしょう。


詩史さんがくれる不幸

幸せかどうかはそう重要じゃない
詩史さんに与えられる不幸なら、他のどんな幸福よりもずっと価値がある
(第六話 小島透)

透の詩史に対する沼が見えますね。
人に沼ったことがある人なら分かると思うんだけど
どんなに美味しいご飯を食べていてもどんなに楽しい場所にいてもその場所にその大好きな人がいなければ何の意味もなくて。
誰もいないからさみしいんじゃなくて誰かがいないからさみしいのであって
相手のことはもちろん好き。
それと同時に相手といっしょにいるときの自分も好き。
(人を愛おしく思ったり、甘えたり、自分をさらけ出せることが嬉しかったり)
相手といっしょに過ごしている時間にも価値を見出していて。
少し、話が脱線してしまったけれど
不幸とか幸福の問題じゃなくて。
不幸だろうが幸福だろうがその人と一緒に過ごす時間は何だって幸福で甘美な時間なんだ。
いつだって自分の世界の中心はその人で、いつ呼ばれてもいいようにスタンバるし
いつ電話がきても出られるようにする。
依存っぽいけれどたぶんもう、どうにもならないほど沼ってる。

一番美しい思い出で

一番美しい思い出でありたいんです。彼にとっては私は今は一番だけど、いずれもっと素敵な女性が現れるわ。
だったら、せめてその時一番美しい思い出でありたいじゃない。
(最終回 浅野詩史)

さ、さすが。。。と驚いてしまった。
相手も自分もお互いに好きあっていて一緒になって同じ道を歩いていくこともできたはずなのに身を引いた詩史さん。
このセリフが『東京タワー』の具現化なんだなと。
10年?もっと前か…そのくらいには東京タワーって絶対的な存在で何があっても一番だった。
けれど、やがてスカイツリーができた。
そうしたら、絶対的存在は東京タワーからスカイツリーに取って代わった。
今は自分が一番🗼だけどきっと彼にはスカイツリーのような人が現れる。
だから身を引く。
でも、彼のその時にとっては自分が絶対的存在だったことは確か。
手に入ったものよりも手に入らなかったもののほうが人って美しく感じる。
手に入ったものは結局、手にはいらなかったものには敵わないんだ。

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