ピンチをアドリブで乗り越える技 34/100(即興術02) -クリック
自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。
クリック
今日は、私たちが独自に開発したウォームアップをご紹介します。
基礎は非常にシンプルで、指パッチンをパスし合う。
それだけです。
今となっては、この発祥がどこだったか、そもそも何で『クリック』と呼んでいるのかさえ思い出せないのですが、非常に奥の深いウォームアップです。
慣れると、イメトレ的にも出来るようになり。
自分のリズムを取り戻したり、意外なところに意識を向ける助けになりますので、ピンチ禍でも役に立つはずです。
本来は、20人未満のグループで行うのですが、今日は一人でどうやるかを考えていきましょう。
親指と中指を弾いて音を鳴らします。右でも左でも構いません。わたしは何故か、左の方が鳴らしやすいです。右利きですが。
音が鳴らなくても特に問題ではありません。日常的にはしない仕草であるというのが重要なポイントです。
こうして指を弾くことで、『クリック』というなにかを打ち出すことができるとイメージしてください。
そしてそのクリックは、指を弾くことで、受け取ります。
ためしに、壁に向かって、指差し確認をするように肘を動かしながら、クリックを投げてみてください。
そのクリックは壁で跳ね返って戻ってきますね。それをまた弾いてキャッチしてください。
弾いて投げる→弾いて受け取る
これだけです。
今度は強めに投げてみますか。
強く投げれば、早く跳ね返ってきますね。
強すぎると、壁にめり込んでしまうかもしれません!適度な強さで、お願いします。
パチン・・・・パチン
だったのが、
パチン・パチン
と、リズムが変わりましたね。
今度は遠くの壁に投げてみましょう。
放物線を描くような投げ方になります。
クリックが、遠くの壁まで行って、跳ね返って戻ってくる。
パチン・・・・・・・・・・・パチン(キャッチ!)
音に傾聴し、リズムを変えてみましょう。
心地よいリズムを探してください。それがあなたの基本リズムです。
そのリズムを保ちながら、クリックでドリブルしてみましょう。
床までの距離を考えて、そのリズムを刻むには、どの程度の強さで床に投げますか?
ピリヤードのように、壁をバウンドさせることも出来ます。しっかり入射角と反射角をイメージして、正確性を心がけることが重要です。
上級編では、体全体を使います。クリック投機も出してきたり、複数のクリックを登場させたり、「羽根」を加えたりもするのですが、一人でやるには、これぐらいで十分でしょう。
気分がソワソワして、落ち着きたい時、一定のリズムを刻んでドリブルしてみましょう。
普段はしないこの仕草が、心を鎮めて集中力を高めます。
あなたの投げたクリックが、空間内を飛び回るのをイメージしてください。出来るだけ正確に、直線移動していくのを目で追ってみましょう。
今いる空間を捉えるのに役立ちます。
終わったらそっと、ポケットに入れてあげてください。
いつでも必要な時には取り出してください。
そのクリックは、あなたと共にあります。
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