『運』とか『縁』の他にも素敵な漢字を見つけたい件(その1)
ひと月ほど前('23/7/16(日))に配信した『プロティアンラヂオ』(stand.fm)では、夏風邪で声が出なくてAI音声のタクミ君に代読をお願いしたのですが、思いのほか『声、似てるよね?』とのコメントをいただいたり、アクセントを微調整したいんだけどなかなか思い通りにならなかったりと、面白い体験ではありました。
プロティアンラヂオ 230716 運と縁が回り過ぎて寝込んだのでタクミに託す! - ともさんのサードプレイスラヂオ | stand.fm
その中で、『運と縁が回り過ぎて…』という表現があって、確かに今まで大きな幸運にも恵まれないながらも、人並みのご縁の中で生きてきたつもりでしたが、ここ何週間かでいろんなラッキーや憧れの人物とのコンタクトが転がり込んできたもので、そうした事態に対してアタフタしてしまったのが口惜しかったり恥ずかしかったり…
やはり人間というとは、いつどんな幸運が舞い込んできて、いつどんな方と巡り合うことになっても、慌てずどっしりと構えて、その幸運とご縁を享受し自分のものにしていかないといけませんねぇ…
さだまさしさんが1975年に書いた『無縁坂』(山口百恵さんほか多くの女性歌手がカバーしています)の一節…
この歌詞では、大きな幸に恵まれなかった老母のことを詠っていますが、その逆の方、つまり自他ともに認める運のいい方も何人か見てきました。
私が20歳代の頃の上司がその類の男性で、部内のイベントでくじを引いても、いつも引きが良い。昇格に際しても上のポジションが何故かポコッと空いてサッと納まる。
『僕はね、小さい頃から母親に「オマエは本当に強運の下に生まれてきたんだから、運がいいと信じて生きていれば何でもいいように回っていくんだよ!」と教えられてきたんだ』と公言して憚らない人でした。
そういうことって、確かにあるんですね。
そんな話しはさておき、高校生の頃から思っていましたのが、『運』とか『縁』とかいう言葉の力。
中国から渡ってきた外来語なのか、仏教用語なのか、はたまた古くから倭人が使ってきた大和詞なのか存じませぬが、口当たりの良い言葉だと感じます(口当たりとか耳触りとかいう表現は嫌いだったのですが意外と便利ですね…)。
赤ちゃんが『まんま』とか『ぶぅぶぅ』とか発音し易いのと同様に、大人でも発音するのにラクな言葉なのかと思います。
というわけで今回、『ウン』と『エン』の他に『一文字+ン』で終わる単語について考えてみたいと…
具体的には、『一文字+ン』の言葉を50音順に呟いていきながら、自分がこれからの人生で大切にしていきたい言葉、寄り添っていきたい言葉、逆にこれは避けていこう、気を付けていこうという言葉を集めて列挙してみたいなと企んでおります。
約50音×2種ずつ、計100個弱。
書き出す方も読まれる方も途中で飽きてくるかと思いますが、続けられる範囲でまずは始めてみましょうか…
毎週は本人も飽きるので、隔週連載を予定しています(苦笑)
【ア行】
〇 アン;
早速に、【案】か【安】か悩ましいところです。
物事を進めるに当たり、思い付きで始めるのではなく『素案』や『原案』は大事。たとえ『私案』であってもいい。『廃案』になれば『代案』を考えれば良い。ただ、この文字には『案ずる(心配する)』というイメージが付き纏う。
一方で『安』という文字も、『安らか』・『安心』という穏やかなイメージがあるのですが、どうも『安っぽい』気がしないでもない。
結論、【アン】は【案】を選びます。
✕ アン;
中学生の頃からSTAR WARSを見て育ちましたので、ダークサイドの【暗】ですね。暗闇の『闇』も音読みは『闇』です。
中高生の頃、『ネクラ(根暗)』という言葉が流行りました。やはり、性格は暗いよりも明るい方が自分も周囲も幸せになります。私が避けたい【アン】は【暗】とします。
〇 イン;
酒好きな方なら【飲】と言いたいところでしょうが、ここでは人生訓となるべき漢字を探しています。『因果応報』の【因】ですね。
『原因』・『要因』・『真因』の『因』です。訓読みでは『因みに』です。
物事には全て理由がある。野村克也さんの言う、『負けに不思議の負けなし』ということです。
クランボルツ博士が唱える Planned Happenstance理論では『計画された偶然性・偶発性』と言いますが、それはけっして『偶然』ではなく『必然』であり『当然』の帰結だということでしょうね。
ということで、私が大事にする【イン】は【因】で。
✕ イン;
【アン】で【暗】を選んだのと同様に、【イン】は【陰】でしょうか。『陰徳(隠匿)を積む』、『陰になり日向になり』という奥ゆかしい場面でも使われますが、やはり『陰気』なイメージは免れません。若者の間でかつて『ネクラ』と呼ばれていた人種は、暗いどころか目立たないだけで『陰キャ』と呼ばれるようになりました。
やっぱり、『陰気』な人よりも『陽気』なオーラを発していたいものです。
〇 ウン;
ここはもう【運】で決まりです。
『運気』・『気運』・『強運』・『運命』・『命運』…
『運動』・『運転』となると『運気』の意味から離れてしまいますが、せいぜい『運の尽き』とならぬよう精進していきましょう。
✕ウン;
『云々かんぬん』の【云】、『蘊蓄を垂れる』の【蘊】といろいろありそうですが、悪者にするほどのこともありません。
そういえば、人の呼び掛けに対する『うん!』という返事が良くないですね。
『うん!』と元気に返事するなら兎も角、視線も合わせずに『うん』と気のない返事をされると、気分が萎えてしまいます。
この『うん』は、敢えて漢字で書けば『有無』でしょうか?
芸事などで厳しい師匠や評論家が『先生、如何でしょうか?』と訊かれて『うむ…』と渋く頷くシーンとか…
敢えて漢字で書くとするならば、『口偏に恩』という中国文字がそれを表すようですが、おそらくフォントにありません。
結論、【ウン】の悪い方の言葉は、生返事の当て字で【云】。
〇 エン;
これは【縁】で決まりです。『縁起』とか『良縁』とか、いいですね。それが『腐れ縁』でもいじゃないか(笑)
そもそもこの企画の源は【運】と【縁】ですからね。
敢えて言えば、【円】も大好きですけど!
もっと『円』に好かれるように、『円』に『縁深い人』になりたいですね。
✕ エン;
『厭世』の【厭】も嫌な漢字ですが、敢えて【遠】を選ばせていただきます。
ZOOMやTeamsが当たり前になって打合せやセミナーに距離は関係なくなりましたが、それでも『遠距離』はコミュニケーションを深める上での妨げになります。あれだけ、『ZOOMのおかげでもう出張要らないよね~』と言っていた人たちでも、いざリアルの懇親会が再開して久々に酒を酌み交わすと、『やっぱりリアルはいいよね~!』と大盛り上がりです。恋愛も、親父バンドも、遠距離を乗り越えてうまく続く例があまり多くはありません。
ITが進化して物理的な距離を克服してきた現代でも、【遠】は依然としてマイナス要因であることは否めません。
〇 オン;
やはり【恩】ですよね。
【運】と【縁】によって良い人生が巡ってきたならば、その【恩】を忘れてはいけない。
いえ、特定の宗教観に基づいて申し上げている気はありません。人の心の持ち様として、『御恩』を忘れちゃダメですね、というお話し。
あと、『御礼』の【御】も好きだし、【音】も好きだし、【温】も【穏】も好き。
でもやっぱり大切なものは【恩】。
✕ オン;
『怨霊』・『仇怨』・『怨嗟』・『怨念』・『怨霊』…、いずれも醜くオドロオドロシイ感情です。
人生いろいろあるけれど、【怨】は捨てたい文字の1つです。
本日の結論!
これからの人生で大切にしていきたいア行の漢字、
【案】・【因】・【運】・【縁】・【恩】
できるだけ捨て去りたいア行の漢字、
【暗】・【陰】・【云】・【遠】・【怨】
以上、ようやく『あいうえお』5音10文字が終わりました。
そもそも【運】と【縁】からスタートしていますので、その他にやっと8文字紹介しただけですね。
次回から、折を見ては『かきくけこ、さしすせそ…』順番にやっていこうかと思います。
ま、本人が飽きたら中断するかもしれません。
その時はよろしくお願いいたします。
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