海鮮居酒屋で醤油ぶちまけて『店員の対応』に落ち込んでいる件
金曜日は飲食関連のつぶやき。
マガジンには『グルメとお酒のお話し』と銘打っていますが、『半年待っているが、グルメもお酒も出てこない!』とのお叱りの声もちらほら…
はい、ごもっともです(苦笑)
昨日、名古屋駅前にある小綺麗なマグロ料理店に伺う機会がありました。
前評判も同伴者も申し分なく、素敵な飲食体験をご報告できるはずでした。しかし、着席早々に事件は起きました。
着席してまずはノートPCの入ったリュックを隣の椅子の上へ。そしてスーツの上着を脱いで、そのPCリュックの上にふわっと。
まずは冷たい生ビールからいただこうかと店員を探しましたが、ホールスタッフは見当たらず。テーブルの上にはタブレットが1台。
最近はファミレス等でこのタイプの電子メニューが増えていますが、こうした和風海鮮居酒屋でも導入が進んでいますね。
隣のテーブルの若年層は手慣れたもので、電子メニューのページ送りしながらサクサク検索・注文しています。57歳の私は、それが苦手だとか面倒だとかじゃなくて、ホールスタッフとの会話がないのが寂しいですね。
特にここは海鮮居酒屋です。
タブレットの定番メニューじゃなくて、黒板やコピー紙に書かれた『本日のお薦め!』を指差して、どういう食べ方が美味しいか尋ねてみたり、ちょっとネーミングの面白いメニューがどんな料理か訊いてみたり…。
経験の浅いバイトのコだと即答できなくて、『ちょっと確認してきます!』と言いながら調理場に走り、また戻ってきて料理の説明をしてくれるとか…。
単なる『面倒なオヤジ』ですか(苦笑)
いや、かつてこの業界で仕事していましたし空気を読む感性はありますので、ご迷惑にならない範囲は心得ています。
そうした居酒屋でのコミュニケーションが、タブレット導入によって悉く希薄化してきました。
タブレットには、『おしぼりの追加』、『お冷のお代わり』、『子供用取り皿』、『店員を呼ぶ』等のボタンもあります。席で手を挙げて、『すみませ~ん!』と大声を出すのは、もはやマナー違反のようです。寂しいです。あ、昭和世代のオヤジですが、『おねえちゃん、ちょっと!』とは言いませんのでご安心を。
そうそう、事件のお話しでした。
1杯目の生ビールを注文しようと左手でタブレットを引き寄せたその時、どうやら充電ケーブルが繋がっていてそのコードごと引っ張ったわけです。するとテーブルの上の醤油差しと爪楊枝入れがコードになぎ倒されて、私の左隣の椅子に…。
椅子にはつい先ほどパソコンリュックを置き、その上にジャケットをふわっと置いたばかりです。そのジャケットの上に、醤油差し一杯の刺身醤油が見事に降りかかりました。ほの暗い店内でしたが、グレーのスーツの裾と袖が茶色く染まっていくのと、椅子からポタポタと醤油の雫が落ちる様子ははっきり見えました。
テーブルにあるおしぼりで吸い取ろうとしますが、2枚では到底足りません。慌てて店員さんを呼ぶのですが、厨房はすぐそこに見えているのに返事がない。くそ、タブレットで『店員を呼ぶ』ボタンをタップしなきゃと思いながらもう一声叫ぶと、ようやくバイトらしい女性が来てくれました。ただ、何が起きてどう困っているか状況が理解できないらしく、きょとんとしている。兎に角、おしぼりを数本、大急ぎで持ってきて欲しい旨をできる限り冷静に、可能な限り紳士的に伝えます。ようやくおしぼりが届いた頃には、ジャケットの上の醤油の海は既に生地に吸収されていました…。
おしぼりを持ってきたバイトの女性が下がると、社員っぽい男性が追加のおしぼりを持ってきました。取り敢えず私がご迷惑を掛けた事態をお詫びした上で、何が起こったのかを彼に説明します。
(私)『タブレットを引き寄せようとしたら、コードが引っ掛かったんですよ。これ、コードレスじゃないんですね(多少の嫌味を込めて)』
(店員)『いえ、コードレスですが充電ケーブルは差したままです。ケーブルは抜いてお使いください(先に言ってくれなきゃ)』
(私)『いやぁ、今日おろしたばかりのスーツが醤油まみれだわぁ(ハッキリ聞こえるように独り言)』
(店員)『あぁ、椅子にも醤油が染み込んでようですねぇ。こちらの椅子は下げさせていただきます(店側の被害を主張する気だな…)』
かくして、絶対に『失礼しました、他のお召し物は大丈夫ですか?』等の気遣いが発せられることもなく、一方的にこちらがトラブルメーカー扱いされて食事が始まりました。
料理に不満はありません。
好物のマグロ専門店です。刺身からカマ焼きから唐揚げからいろいろなマグロ料理をいただきましたが、やはり心が晴れません。
タブレットの充電コードが繋がってなくて、さっと引き寄せられていたら?
醤油差しが乗せ蓋式じゃなくて細いノズルから少量が出るタイプだったなら?
脱いだジャケットを安易に隣の椅子に置かずにちゃんと壁のハンガーに掛けていたら?
いや、そうした自身のミスはさておき、もっと悲しかったのは、やはり男性店員の態度なのかなぁ…
『お召し物は大丈夫ですか?』
『他に汚れたところはありませんか?』
『おしぼり、もう少しお持ちしましょうか?』
そのうちのひと言でもふた言でも声掛けいただいていれば、ここまで落ち込むことはなかったのになぁ。
いずれにせよ、醤油を吸い込んだスーツのジャケットは、朝イチでクリーニング店に持ち込み。一生懸命に事情を説明しましたが、『汗シミ抜き扱いで二度の水洗いですね』と言われました。醤油は『油』と書きますが、水溶性らしいです。今シーズン、下ろしたばかりの初日でした。風合いを損なわず綺麗に戻ってくることを祈っています。
それはそうと、PCリュックを背負ったらやたらと醤油の匂いが…
こちらはクリーニングできないので、土日に天日干しだな。
というわけで、金曜日のグルメネタでした(何処が?)
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