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うどん界隈では『関東vs関西』どころか『京都vs関西一円』となっている件

金曜日はグルメネタの日。

先週14(土)に大学3年生を関西では3回生と呼ぶ』、『マクドナルドは関西ではマックではなくマクドというみたいなお話しを書きましたが、寂しい事に『マクド派』は絶滅危惧種の如く激減しています。
とはいえ、関西の新聞社の上層部の方はまだ『マクド』派だという事もあり、お堅い経済記事の見出しでも『マクド』を使ってくれているのはちょっとホッとするのです。

朝日新聞(左から大阪版・東京版・鳥取版)2015/1/25
読売新聞(左から東京版・大阪版)2021/2/9
京都新聞は言うに及ばず 2015/4/17

さてその関西圏ですが、関西でありながら独自の言語文化・食文化を持っているのが京都ですね。
商人の街、貿易港として栄えた大阪や神戸と違って、内陸で千年の都と呼ばれた京都は、全国からみた関西文化の中でもどうも独特な文化を維持しています。そういう意味では奈良も古都文化ですし、滋賀も内陸文化ではありますが、やはり京都の独特の風習が採り上げられやすい。

一例として、麺類に於ける『きつね』と『たぬき』について紹介しておきます。
祖父母も両親も生粋の京都人である私にとって、『きつねうどん』は温かいうどんの上に甘辛く煮た油揚げがのっているもの。油揚げを甘辛く似たものではなく、油抜きして短冊切りにした場合は『きざみうどん』と呼んでいました。『たぬき』はをその『きざみ』を餡かけにしたもの。冬の寒い日には『きつね』よりも『たぬき』をよく食べたものです。
この時点で、大阪の友人からは『違うやろ!』とツッコミが入ります。
大阪では、甘辛く似た油揚げを載せた温かいうどんを『きつねうどん』(これは京都と共通)、そのうどんを蕎麦に置き換えたものが『たぬき』です。
そこで東京の人、というか関西圏以外の人からは総ツッコミが入りますね。
要するに、京都の『たぬき』は関東圏では『餡かけきつねうどん』大阪の『たぬき』は関東圏で『きつねそば』という事で合ってますか?(苦笑)

じゃぁ、関東圏で『たぬき』ってどんなの?と思って調べてみると、天カスが乗っているというではありませんか!(笑)
関西では天カスは天ぷらを揚げた時の副産物で、捨てるしかないものですので、多くの店でテーブルに無料で置いてありました。入れ放題です。ただ、中には商魂逞しく天カスをトッピングしたものを『ハイカラうどん』と呼んでオンメニューした店も多くありました。
いずれにせよ、関西での呼び方は『天カス』です。関東圏では有難がって『揚げ玉』と呼ぶそうじゃないですか!(笑)

※アップした後で友人からのコメントいただきました。揚げ玉は天ぷらのタネがないから『タネ抜き』で『タヌキ』になったという説があるようです(笑)

昨今では関西圏でも『揚げ玉』派が増えており、敢えて区別するとしたら、天ぷらをつくる過程で副産物としてできたものが『天かす』、食材として意図的に作られたものが『揚げ玉』と区別するという意見もあります。

そんな麺類メニューの違いを説明した図がありましたので、参考までに貼っておきます。私から言わせれば、この図で京都としてあるのは『きざみうどん』であって、甘辛い油揚げの『きつね』もちゃんとありましたが。ただ、関西圏に『きつねそば』は存在しません。

話題の画像plus 2020/5/1

そんな関西圏のお話しも、マクド派絶滅と同様に平成以降は風前の灯火となってきました。関西生まれ関西育ちの若者が、『天カスそば』を『たぬき』と呼ぶ事もふつうになっています。
その発端はトップ画像のアイツ、1980年発売の『マルちゃん緑のたぬき』ですね。かき揚げ風の天ぷらを載せたそばを『緑のたぬき』と称して全国発売した。これには関東圏も人も『たぬきって書いてるけど、うどんの立場は?』と思ったとか…
なんでもかんでも全国均質化され、ちょっと寂しい気がします。

さてオマケですが…
私が京都人であると明かした上での情報ですが、京都人・大阪人・奈良人の性格の違いを端的に表した有名な資料があります。是非ご参考ください(笑)

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