小池都知事ご推奨の『タートルネック』を、ナダルにならないように着こなす件
水曜日はオヤジのファッションを語っております。
１ヶ月ほど前になりますが、東京・小池百合子都知事が冬季の節電対策の１つとして『タートルネックの着用』を公式に推奨されていました。
一時期、都庁内がタートルネックだらけになったとか、逆にタートルネック敬遠の動きだとかオモシロおかしく報道されていましたが、名古屋と京都を拠点としている私から見れば都内の局地的な話題に終始しており、全国的にはなんら響いていないのかなと感じていました。
とはいえ、先週から或いは今日くらいから急速に寒さ本番となりましたので、タートルネックへの注目も高まってくるかと思っています。
先ほど『タートルネック敬遠』と申しましたが、『みんなが着るから着にくい』という声の他に、『まるでナダルになってしまう！』という笑い話もあったようです。
ここで難しいのは、そもそもタートルネック（シャツorセーター）というのは、カジュアルではなくドレスウェアだということです。
だからこそ、小池都知事が都庁での就業向けに推奨した事も理に叶っています。
ドレスウェアなので、ゲージ(糸の太さ)は高い(細い)ほど上品であり、シンプルな無地のオフホワイトや黒・グレー辺りがビジネスシーンでも着こなしやすいと言えます。
『ナダルになっちゃう！』と仰る方は、おそらくローゲージニット(太糸)のタートルネックセーターをジーパン等に合わせようとイメージされていて、ビジネスシーンではなくカジュアルシーンでの着用を考えられているのだろうと感じました。
私の個人的な受け留めでは、小池都知事が『首の周りを温めると防寒効果が高いですよ』と薦めていたシーンが、母親から
『今日は寒いから、ちゃんとマフラーして行きなさいよ！』
と出掛けに言われているように聴こえて、思わず微笑んでしまいました。
思春期の頃は、母親からそういうお節介を焼かれる度に、
『マフラーなんか要らんわ！寒くないし！』
と突っぱねて反抗していたものですが、歳を重ねると『素直に言うことを聴いておけばヨカッタかな』とホロ苦い想い出に変わってきました。
そう、都知事の『タートルネック推奨発言』は、優しいお母ちゃんのお節介だったわけですね。
ところで、このニュースで『タートルネック』という言葉を聴いた時に、若干の違和感を覚えました。
え？『タートルネック』って古くない？
昭和の頃は『とっくりセーター』だったけど、今は『ハイネック』って言うんじゃないの？
これについて調べてみましたが、『タートルネック』と『ハイネック』は『似て非なるモノ』であって、区別すべきという事実が判明しました。
一緒だと思っていた自分がお恥ずかしい…
一般に『Ｖネック』や『Ｕネック』ではなくいわゆる丸首のシャツやセーターを『クルーネック』と呼びます。
その『クルーネック』の襟元・首周りを少し伸ばしたものが『モックネック』、
襟をさらに高くしたものが『ハイネック』、
さらに首全体を覆うくらいまで高くする、或いは襟を折り返して着るものが『タートルネック』らしいです。
なので、令和の今日でも、『タートルネック』で正解です。
道理で、UNIQLOでも堂々と『タートルネック』と表示されているわけですね。
因みに…
『モックネック』の『モック』は、ニセモノとか模倣の意。
携帯ショップに行くと、スマホ各機種の大きさや重さを確認する為に実物大模型が展示してありますね。あれが『モック』です。
ニセモノの襟？という訳ではありませんが、ちょっと長め、詰まった感じの襟を指します。
『ハイネック』は、文字通り少し高めの襟。
レベル的には、『モックネック』よりも高く『タートルネック』よりも低いものを差します。具体的に何センチとかの定義はないですが…
そして、『タートルネック』の『タートル』は、亀さんですね。
確かに、亀が甲羅から頭部を出している感じを連想させます。
はい、という訳で本格的に寒くなってくるこの季節、
お母ちゃん、もとい小池都知事のお薦めに従って、タートルネックシャツを綺麗に着こなしてください！
けっして、昭和のスキーウェアみたいなごついセーターでモコモコにならないように！
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