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歌謡曲に登場する『ジョニー』は色男で行方不明な件

火曜日は音楽ネタで好き勝手なことを話してます。

 3/18(火)に 『ジャニーズ』のジャニーさんはジョニーさんだった件 を書きました。
そう、Johnnyという名前は一般的なカタカナ英語ではジョニーだけど、ネイティブアメリケンな発音に従ってジャニーさんと呼ばれていたというお話し。

Johnny は一般に Johnさんの愛称として用いられていますが、元々は聖書に登場するヨハネ(Johannes)に由来する男性名称ですね。日本語でいうと時代は兎も角、さながら『太郎』さん並みに一般的な名称ですので、歌謡曲・J-POPSの歌詞にもよく登場します。
特定の誰かをイメージさせない、という意味で歌詞に使い易かったのかと思いきや、けっこうクセのある男性では?との記事を見つけました。

因みに、昭和~平成に発売された歌謡曲・ポップスで、ジョニーさんが登場する楽曲は…
●『硝子のジョニー』;アイ・ジョージ(1961年)
●『ジョニィへの伝言』;ペドロ&カプリシャス(高橋真梨子)(1973年)
●『ジョニーの子守唄』;アリス(1978年)
●『悲しみジョニー』;UA(1997年)
●『波乗りジョニー』;桑田佳祐(2001年)
●『ジョニー』;リーガルリリー(2016年)

前半3曲が昭和、後半3曲が平成でした。ただ平成の3曲のうち、桑田佳祐とリーガルリリーの歌詞には実はジョニーは登場しません。
UAの歌詞にはジョニーが登場するのですが、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが有名な猟奇的殺人をモチーフにした楽曲らしいので、あまり触れずにおきます。

で、世代としては昭和の3曲なのですが、田中稲さんという芸能ライターの考察が面白かったので紹介しておきます。田中さんによると、この3曲のジョニーは同一人物かと思えるほどに似ている色男。とにかくジッとしていないんだとか

アイ・ジョージの『硝子のジョニー』では、主人公の(おそらく)女性が『ギターも泣いてる、ジョニーよどこに』、『ジョニーよどこに、いつまた逢える日』、『虚しいグラスよ、ジョニーよどこに』と独りで飲みながら、帰らぬジョニーを待ち続けています。

ペドロ&カプリシャスの『ジョニィへの伝言』では、ジョニィとの待合せ場所で2時間も待った末、主人公は我慢できずに旅立ってしまいます。スマホのない時代とはいえ、2時間も待てるほど魅力的な男なのでしょう。最終的には店に残した友達に『2時間待ってたと伝えてね』、『元気に出て行ったよとうまく言ってね』と言い残しています。

そして、私が愛してやまないアリスの『ジョニーの子守歌』。
こちらは男同志なんだけど、やっぱり『ジョニー、君は今、何処に居るのか?』、『あの頃は忘れない、ジョニー、君だけが俺の思い出』、『風の噂で聞いたけど、君はまだ燃えていると』と、ジョニー本人はもうかなり前から姿を現していません。

そう、この3曲のジョニーはいつも行方不明。そして、女性を待たせて泣かせて、男性を想い出に耽らせます。ただ、最後の男性だけは風の噂が届く距離に居るようで、少し安心しました。そこが谷村新司の優しさ?(笑)
とまぁ、平凡なジョニーという名前でしたが、罪作りな人と成りを想像して楽しんでみました。

(付録)その他、田中稲氏の記事より抜粋
歌謡曲において、イイ女の代名詞が『マリア(MARIA)』である。特に男性アーティストの曲に出てくるマリアの威力は凄まじい。まさに聖母。この名前が出てきただけで、パーフェクトな女性が脳内にボン! と浮かぶ。
何があっても穏やかな微笑みをたたえ包み込んでくれる…。あまりにもでき過ぎた感があるが、どうやらそれは思い出フィルターがかかっている気配も。矢沢永吉さんの『MARIA』、黒夢の『MARIA』、T-BOLANの『マリア』、など、マリア曲の多くは復縁を願うっぽい香りが漂う。逃がした魚は大きいというか、別れた後「もっと大切にすればよかった」という罪悪感が、脳内の彼女の姿を美しく盛るのかもしれない。
同じくイイ女の代表が『ジェニー』である。ジューシィ・フルーツの『ジェニーはご機嫌ななめ』では完全に主導権を掴み、交際相手も彼女にメロメロであることが窺える。沢田研二の『サムライ』のジェニーは主人公にとって『ワインより酔わせてくれる』ほどの素晴らしい女性。にもかかわらず、主人公は『しあわせに照れる』というボンヤリ過ぎる呟きを残し、ジェニーを置いてどっかにいってしまうのである。ちょっと何どういうこと!?
(中略)
このほかにも、湘南が似合う『チャコ』、コッソリ惚れられる『ゆうこ』、女神のように憧れられる『ジュリア』、西城秀樹に猛烈に愛される『ローラ』、騙し上手な『ヒロシ』など、歌の世界ではキャラが濃いボーイズ&ガールズが右往左往してとても愛おしい。
(中略)
歌は3分間のドラマというが、名前は3秒間のドラマなのかもしれない。
※田中稲氏の記述は 8760 by postseven 2022/4/12より引用
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