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『笑点』の噺家さんよりも、ねづっちの謎かけが整っていると思う件

昭和の終わりか平成の初期に、『サザエさん症候群』という言葉が流行りました。
日曜日夕方6時ともなると日も暮れて、明日からまた長くてしんどい1週間が始まるなぁという、哀愁に満ちた気持ちを表した言葉でした。
サザエさん』の放送はまだ続いており、『症候群』の方も多数いらっしゃるはずですが、その言葉自体は少し影を潜めていますね。

私にとっては、終わりゆく日曜日に物悲しい気分を味わうのは、もう永い間、『笑点』とそれに続く『バンキシャ』です。
特に『笑点』は、先代・円楽さんの時も歌丸さんの時も好きでしたし、昇太さんに替わってからの現・円楽さん・たい平さん・小遊三さんも、そして先日加わった宮治さんも含めて、心穏やかに楽しませてもらっています。
(あれ、1人抜けてるなと感じた方はかなりの笑点フリークですね(笑))

私にとって、土曜日の『吉本新喜劇』と日曜日の『笑点』は、上方のドタバタと江戸流の風流話によって脳内をうまくリフレッシュしてくれる教養娯楽番組でもあります。

ところで、『笑点』では定期的に『なぞかけ』がお題として出題されます。
典型的な例では、『今日はバレンタインデーですので、チョコレートに因んだ謎かけを作ってください。チョコレートと掛けて〇〇と解く、で私がその心は?と訊きますので続けて答えてください』という出題となります。
最近は、『その心は?』を使わないパターンも。
例えば『円楽師匠がベッドで観てますので、円楽さんをスポーツに例えてください』という出題で、代役の文珍さんの回答が、『円楽さんはフィギュアスケートのような方です。頭の回転が良くてヒョウジョウがいい』。
この手のも増えています。


なぞかけ』はそれほど古くから伝わる伝統芸でもないらしく、一説には立川談志師匠がやり始めたとも言われています。
因みに、談志のいう『面白くない謎かけ』とは下記のような類とされています。

① 当たり前
『消しゴムとかけて修正液と解く。その心は、どちらも文字を消すでしょう』
② 分からない
『リンゴとかけて自動車と解く。その心は、どちらもネコでしょう』
③ 笑えない
倫理道徳に反するようなこと。客が聴いていて楽しくない、笑えないと感じてしまうもの。
現代ビジネス(2022/1/30)

談志師匠が現役の頃といえば、コンプライアンスなんて欠片もなく、彼自身が相当に破天荒な方だったというイメージがありますが、その時代でも『言っちゃいけないこと』には配慮されていたわけですね。


なぞかけ』のスペシャリストとして一躍有名になったのは、ねずっちさん。元々は『Wコロン』という2人漫才でしたが、2015年に解散しピンの『なぞかけ』芸人の道を歩まれています。
逆に、有名な落語家さんの中にも、『なぞかけ』はそれほど切れ味ない方もいらっしゃいます(『噺家なら なぞかけや大喜利くらいできるだろう』というのは迷惑な勘違いだそうです…)。

整いました! ねづっちです!

上手ななぞかけと、それほどでもないなぞかけはどう違うのか?
少しだけヤホーで調べてみました(by 塙@ナイツ)。
その違いは、『解く順番』にあるそうです。

Aと掛けましてBと解く、その心はCです

素人は、お題のAを聞くとBを考える。そして両者の共通点を考えてなんとかCを捻りだす。
例えば、『金メダルを掛けて、紅白歌合戦のけん玉と解く。その心は、どちらも世界一でしょう』となりますが、この手の作品は、必ず『どちらも』と言いたくなるという特徴があるそうです。
では上手な人の作り方は?というと、お題のAを聞いてまずCの答えを探す。『金メダル』から『目に涙する』という答えを考えて、『涙します』からBを考える。
できた回答が、『金メダルと掛けて、牛丼と解きます。その心はナミダします(並み出します)』という感じ。

うん、鮮やか!
でもやっぱりすぐには真似できません。

※現代ビジネス(2022/1/30)『笑点のメンバー交代、桂宮治大抜擢のその後に起きること』を参考にさせていただきました。
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