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『ドアミラー』がドア直付けになって機能も進化している件

木曜日は、オヤジのクルマ談義を。
先週は『タクシーにフェンダーミラーが残っているお話し』をしましたので、今回は『ドアミラー』のお話しを。

あ、その前に前々回のタイトルが『自動車のドアノブがフラップ式からグリップ式に取って代わられた件』でしたが、どちらからもツッコミありませんでしたので一応自己レスしておきます。
ドアノブが取って代わられました。取っ手だけに。

はい、というわけでね(笑)、ドアミラーのお話しです。

まず、先回同様にWikipediaによる定義ですが、
『自動車の後写鏡(バックミラー)の一種。車両の前席ドア外側に装着して運転手が側方、後方の確認に使用する。英語ではフェンダーミラーを含めてwing mirrorと呼ばれる』となります。
先回、書きましたように欧米では1960年以降、ドアミラーが主流となりましたので、日本語のようにフェンダーミラーとドアミラーを区別する呼び方はありません。

フェンダーミラーに対する優位点としては、
・鏡面と目の距離が近いため鏡像が大きく確認しやすい
・対人事故の際に危険な突起物となりにくい

といった利点が考えられます。

一方で、自動車で最も幅を取る部分となる為、殆どのドアミラーが、駐車時等に折り畳める構造を持つ格納式となっています。これは日本の法規で、歩行者への衝突時に衝撃を緩和する構造である事が義務付けられている為でもあります。
国産車として初のドアミラー搭載車は、日産パルサーEXAと言われていますが、登場当初は手動で格納していました。ただ早くも翌1984年には、日産ローレル電動格納式が実現しています。
この電動格納式は、本来、広大な駐車場でミラーを折り畳む必要などない欧米でも人気のギミックとなり、ドアロックと連動する形で世界中のクルマで主流となっています。

さて、そのドアミラーの形状の変化ですが…
設置場所が、かつては『Aピラーと三角プレートの部分』に付いていたものが、『ドアパネルから直接生えている』ように変わりました。
・多くのドアミラーに方向指示器、即ちウインカー(ターンランプ)が内蔵されるようになりました。
ミラー面積全体が大型化し、より多くの視覚情報を得られるようになりました。

ベストカーweb (トップ画像も)

ミラーをドアパネルに取り付けるようになったのは、個人的にはてっきり空力対策、もしくは風切音低減等が目的かと推測していたのですが、どうやら間違い。
旧来のドアミラーでは斜め前方を見る時にミラーそのものが邪魔で死角が生じており、そのマウント位置を下げることでドアミラー越しの視界を拡げてドライバーの死角をなくし、歩行者等を視認しやすくした、ということです。
三角プレートに設置していた場合と較べて、ドアパネル直付けでは僅かに脚部が必要となりますが、取付角度の工夫により、最大車幅であるmirror to mirrorの数値は殆ど変わりません。

WEB CARTOP 2018/4/13

あと、ウインカーランプを内蔵したことで、側方だけでなく前方からもウインカーの点滅がより明瞭に視認できるようになりました。
従来は『サイドマーカー』と言って、サイドのボディパネルにウインカーと連動して点滅する小さな電球を設置していましたが、それがより立体的に見やすくなったということです。
またリモコン受信に際してウインカーランプが点滅したりする、アンサーバック機能も盛り込まれるようになっています。

車検のコバックブログ 2019/12/19

最後にミラーの大型化ですが、これは2006年に改正された欧州の『後方視界基準』の影響を受けたものとなります。
即ち、『それぞれのミラーは上下左右これくらいの範囲を映しましょう』という欧州規格が変更され、輸出を前提とした世界基準でクルマを設計している国内各メーカーも、それに準じてミラーのサイズを拡大してきたという流れです。

という訳で、20年前に較べてドアミラーも大きく変わりました。
便利に、かつスタイリッシュにはなりましたが、困った事も。
事故でミラーハウスごと壊れてしまった時に、格納用モーター・鏡面調整モーター・ウインカー用配線・曇り止めヒーター用配線等もやり直すこととなり、結構な額の修理代が必要になります。泣きたくなりますね…

以上が、現時点でのドアミラーの現状ではありますが、これからの技術として『デジタルアウターミラー』の普及も期待されています。
ただ、2018年に新型LEXUS ESにデジタルアウターミラーを採用したのが世界で最初ですが、残念ながらその先進オプションがオーダーされる比率は低く、定着どころか流行にも至りませんでした。
デジタルミラーということで言えば、まずは既存のルームミラーに被せて設置する後付けのドラレコ内臓デジタルインナーミラーの方が先に普及するかと思われます。デジタルインナーミラーは後部座席に乗客が居ようが荷物満載していようが、車外のバックカメラの映像を映し出しますので、後方視界が確保できます。
ネックになっているのは、特に老眼が始まった中高年に於ける距離感覚が問題となっているようです。それも、今後の技術革新によって徐々に改善していくのでしょうね。

ベストカーweb 2020/3/13

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