触れない!食べられない!~触覚を感じよう~
皆さまこんばんは!児童発達支援、放課後等デイサービスで作業療法士(区別支援教育士)のさぎょうくんです!
週末になりまりましたが、皆さまどのようにお過ごしでしょうか?中々家から出られず、大変な思いをされている保護者様も多いのではないでしょうか、、、
今日は”触覚”について書いていきたいと思います!
お子様と関わる上で特に大変な理由の一つにこの触覚が挙げられます。例えば、人から触られるのが嫌だったり爪や髪を切られるのが嫌だったりと生活をする上で必要なことが中々スムーズに行えないことがあります。
今日はこの”触覚”について書いていきたいと思います!
今回も1分あれば読める内容になっていますので、ぜひご覧ください!
〇触覚の役割ってなに?
触覚は私たちがイメージしているように”全身の皮膚”で感じています!
触覚とは単に触られたときに感じるだけでなく、”痛み”や”温度”・”圧力”など触られる以外にも多くの感覚を感じ取る重要な感覚です!
後に説明しますが、”原始系”と”識別系”があり原始系⇒識別系に発達していくことが生活を送る上で非常に重要になります!
触覚が発達することは、親子の愛着を形成する大切な感覚でありこの触覚の感じ方に違いがあると愛着の形成が上手くいきにくく、将来的な対人関係・社会性に大きな影響が出ることが分かっています。
他にも触覚は”自分と外界との境を感じる感覚”であるため、(寒い時は自分の体と外界の境が分かりやすいですよね?)ボディイメージの発達にも強く関わります。
〇触覚はどこで感じるの?
触覚は全身の皮膚で感じると伝えましたが、特に”顔(口の周り)・手指・脇腹”などで感じやすいのです!(顔を触られたり、お口の周りを拭かれたりする時に嫌がるお子様多いですよね?)
これらに深く関わる原始系と識別系について説明します!
〇原始系ってなに?
感覚の感じ方には”原始系”(私たちが生物として本能的に持っている感じ方)と”識別系”(成長していく上で入ってくる感覚が自分にとって安全かどうか探索できる感じ方)があり、触覚はこの感じ方が特に強い感覚と言われています。
原始系では私たちが生物として本能的な感じ方をします。その為、感じた瞬間にその刺激が敵か味方かを判断して行動に移します。
例えば髪を切られることがとても嫌いなお子さんがいるとします。このお子さんは髪を触られた感覚を”敵”と瞬時に感じて身を守る為の行動をとります。それが私たちとっては癇癪であったり他害・自傷という形であらわれるのです!
〇識別系ってなに?
一方識別系とは、触ったものの形や大きさ・感触などを調べて判断する感じ方です。例えば、私たちがポケットに手を入れた際に何も見なくても鍵や必要な物を取り出すことが出来ますよね?これは識別系がしっかりと発達している証拠です!
同じシチュエーションでも何が入っているか分からない箱(バラエティ番組でよくありますよね?)に手を入れた時は触った瞬間に「ぎゃあ!」と手を引っ込めますよね?これは原始系が働いている瞬間です。
〇原始系⇒識別系に発達している
ここまで聞くと”原始系”って悪い感じ方なんだ!と思うかもしれません。確かに生活を送っていく上では”識別系”の働きがとても大切になりますが、”原始系”も大切な役割があります!
例えば、私たちが熱いやかんに触れた際にぱっと手を放しますよね?これは”原始系”が働いて私たちを守ってくれているのです。
大切なのは”原始系”と”識別系”を使い分けることが重要なのです!
〇バランスが崩れてしまうと、、、
発達に特性のあるお子様の中にはこのバランスが崩れた状態が見受けられる場合があります。
触覚を感じすぎてしまう為に、散髪・歯磨き・お風呂で強い拒否を示したり、偏食があったりなどお子様自身だけでなく保護者様にも大きな負担となります。
〇今回のまとめ
①触覚は全身の皮膚から感じており、触られた感触以外にも”痛み”・”温度”など多くの感覚を感じている
②触覚はボディイメージの発達や対人関係の基盤となっている
③感じ方には原始系と識別系がある
④原始系⇒識別系の発達が未発達だと生活を送る上で多くの困難さが表れる
触覚の感じ方(原始系⇒識別系)の発達に必要なことについては別の記事で書いていきたいと思います。
今回もご覧いただきありがとうございました!ご質問がありましたらお気軽にご連絡ください!
発達障害のあるなしに関わらず、お子さんに関わる方皆さんと一緒にお子さんの成長に向け楽しくサポートが出来るように頑張りましょう!