力加減が出来ない!運動がぎこちない!~固有感覚を体験しよう~
皆さんこんばんは!児童発達支援、放課後等デイサービスで作業療法士(特別支援教育士)をしているさぎょうくんです。いよいよ4月が始まりましたね~
今日のテーマは”固有感覚”!
皆さんが関わっているお子さんの中で”力加減が上手く出来ない”(お友達をついつい叩いてしまう)、”運動がぎこちない”(洋服が上手くきれない、ダンスがぎこちないなど)お子さんは多いのではないでしょうか?!
お子さんを理解する1つのきっかけとして”固有感覚”を知ること!が重要になります。なんと1分で読める記事なのでお忙しい方も目を通して頂ければと思います!
”固有感覚ってなに?!”
固有感覚とは”筋肉”や”関節”を動かす時に感じる感覚です!分りやすく言うと目を閉じていても体のパーツがどこにあるかだいたい分かりますよね?
それは固有感覚が上手く働いているからなのです。発達に特性のあるお子さんの多くはこの固有感覚が上手く働かずに”目で見ないと体がどんなうごきをしているのか分かりにくい”状態なのです!
準備が遅いお子さんや、運動がぎこちないお子さんを見ていると自分の動きを一つ一つ確認したり、自分の目が届かない場所(背中など)に注意が向きにくい様子が見られるかと思います。
”固有感覚はどこで感じるの?!”
固有感覚は全身の”筋肉・腱・関節”から脳に体がどんな動きをしているのかを伝えています!
試しに目を閉じてきょうつけをして下さい。
そして、目を閉じたまま両手を肩の高さまで広げてください。
どうですか?おそらく皆さん普通に出来たかと思います。しかし、固有感覚が上手く働かない人は上げる場所が間違っていたり、目を開けてみようとしてしますのです、、、
”固有覚の働き:運動の調整”
先ほどの例で何となく分かりましたか?目で見ていないと運動を制御できないということは細かい力の調整なんてとっても難しいですよね?!
「なんでこんな簡単なことに時間がかかるんだろう?」
と思っているあなた!!あなたと同じくらい、それ以上に頑張っているのに難しいということをきちんと理解しましょう!!
固有感覚は筋肉の微妙な調整で使われる感覚です。なので、一瞬の運動よりも力を調節する運動の際により影響します!
スローモーションなど持続的に力を調整しながらの運動は苦手な方が多いですね!
”固有感覚の働き:身体図式の把握”
固有感覚は”自分の体の地図”の役割をしています。皆さんがよく聞く言葉として”ボディイメージ”という言葉がありますよね?それに深く関わっています!
自分の体の地図作りがしっかりできているからこそ、体の動きが複雑な作業などを行うことが出来るのです!
”固有感覚の働き:情緒の安定”
なんと固有感覚は情緒面にも大きな影響を与えるのです!主に、”鎮静”(落ち着かせる)の効果があると言われています。
私たちもむしゃくしゃしたら何かを思い切り叩いたり、蹴っ飛ばしたくなりますよね??
これは鎮静させたいから固有覚を取り入れようとしているとも見ることが出来ます!赤ちゃんも抱っこされてぎゅっとされると落ち着きますよね?
発達特性のあるお子さんも掌でばんばん床を叩いたり、頭をがんがん壁にぶつける方もいるかと思います。
固有覚が足りなくて取り入れようとしていることもありますが、いらいらした時に自分で落ち着こうとして頑張っている様子なのかもしれませんね。
今日は”固有感覚”について書きました!お子さんの更なる理解に繋がれば幸いです。
発達障害のあるなしに関わらず、お子さんに関わる方皆さんと一緒にお子さんの成長に向け楽しくサポートが出来るように頑張りましょう!