感覚の感じ方を知る①~お子さんの感じ方のパターンを見極める!~
こんばんは!児童発達支援、放課後等デイサービスで作業療法士(特別支援教育士)として勤務しているさぎょうくんです!
いよいよ明日から新年度がスタートしますね!今日も皆さんで一緒にお子さんのサポートに繋がる知識を学んでいきましょう。
今日のテーマは”感覚の感じ方のパターンを知る”です
前回の記事まではどんな感覚があるのか、自覚しにくい3覚について書いていきました。自覚しにくい3覚がお子さんの成長にとても大切なことなど覚えていますか?!
今日は感覚には感じ方のパターンがあることをお伝えできればと思います。
「なんで感じ方のパターン知る必要があるの!?」と思っているあなた!!感覚のパターンを知ること=お子さんへの関わり方・必要な環境調整
へと繋がっていくのです!
〇今回の記事の流れ
今回は①について書いていきたいと思います。
〇4つの感じ方のパターン
私たちの感覚の感じ方は大きく4つに分けることが出来ます!
それぞれ①低登録、②感覚探求、③感覚過敏、④感覚回避と呼びます。感覚過敏については皆さん聞いたことがあるのではないでしょうか??
私たち作業療法士はどんな特性を持っているお子さんと関わる際にもこの”感覚”についてのアセスメント(評価)をほぼ行います。
そして、この感じ方のどのパターンに当てはまるのかを調べてから日常の中での関わりや環境調整について考えていきます。
では、それぞれの感じ方のパターンをどうやって分けるのかを見てみましょう!
〇感じ方のパターンの特徴
では、どうやってそれぞれの感覚の感じ方のパターンに分けていくのかを見ていきましょう!
大きくは2つの視点↓
①感覚の感じ方は受動的or能動的
②感覚情報を感じる基準が一般的な基準よりも高いか低いか
から分類分けを行っていきます。
①感覚の感じ方は受動的or能動的
⇒受動的とは感覚刺激を取り入れる行動を自分からはあまりとらない様子のことを言います。逆に能動的とは自分から積極的に感覚刺激を取り入れようとする様子のことを言います。
例えば、受動的なお子さんでは好きな感覚刺激(ブランコやスクーターボードなど)があったとしても自分からは中々乗ろうとせず支援者や保護者様に連れられて乗って楽しむような様子が見られます。
逆に能動的なお子さんでは、こちらが誘導しなくても自分から好きな刺激が得られる物に向かっていきます!(療育場面でプレイルームに着くなりブランコに突進するお子さんいますよね?)
②感覚情報を感じる基準が一般的な基準よりも高いか低いか
⇒次に感覚の情報の入り具合を見ていきます。
感覚を感じる基準が一般的な基準より高い
⇒私たちが感じる刺激では足りずに、たくさんの刺激を与えなければ気づかない状態なのです!
声をかけても中々気づかないお子さん、体を触っても全然気づかないお子さんいますよね?これはぼーっとしているのではなくて、必要な感覚情報が足りずに脳まで届いていないからなのです。
感覚を感じる基準が一般的な基準よりも低い
⇒先ほどのパターンとは逆に少しの感覚情報でも私たち以上に感じすぎてしまう状態なのです!
ちょっとした匂いが刺激的な辛い臭いとして感じられたり、太陽の光が目に刺さるように感じられたりと必要以上に感じすぎて苦しむ様子が見られることもあります。
〇パターン分けはそれぞれの感覚で行う!
先ほど述べた2つの視点から、
”低登録”(感覚刺激が足りず自分から取り込む様子が見られにくい状態)
”感覚探求”(感覚情報が足りないので積極的に自分から求める状態)
”感覚過敏”(感覚を感じすぎてしまうが、自分で逃げれない状態)
”感覚回避”(感覚を感じすぎるので、刺激を避けるような行動をする状態)
の4つに分類していきます!(それぞれの詳しい様子については次回書いていきます!)
ここでポイントなのが、お子さんのパターンは1つだけではなく各感覚によってパターンを考えてあげることが重要なのです!
例えば、Aくんは音を敏感に感じすぎる様子があり”聴覚は感覚過敏”ですが、揺れる感覚は大好きで自分からブランコに乗り続ける様子が見られる為”前庭感覚は感覚探求だ”というような分析をおこなって行きます。その為、うるさい刺激のある所ではイヤーマフなどを積極的に活用し、日常の生活の中にブランコなど揺れる刺激を得られる時間をしっかりと作ってあげるといった関わりの設定を考えることができるのです!
どうでしょうか?!今日は感覚のパターン分けについて書いていきました!
次回は各パターンの詳しい様子と対応について書いていきます。ご覧いただきありがとうございました!
発達障害のあるなしに関わらず、お子さんに関わる方皆さんと一緒にお子さんの成長に向け楽しくサポートが出来るように頑張りましょう!